肥厚性瘢痕・ケロイド

肥厚性瘢痕・ケロイドとは?

手術やケガ、熱傷などでキズができると、周囲からキズを治す細胞が集まり、キズは治り、1~2カ月ほどでキズの赤みが減り始め、半年~1年ほどで目立たなくなっていきます。
しかし、いつまでたっても赤みが引かず、徐々に盛り上がり、かゆみや痛みなどの伴う症状のことを肥厚性瘢痕やケロイドと呼びます。

肥厚性瘢痕・ケロイド原因

皮膚は表層から表皮、真皮、皮下組織という構造で、キズが治癒する過程で感染や引っ張られる力などが加わって真皮に炎症が起こり、肥厚性瘢痕やケロイドになるリスクが高くなります。キズが深いほど、治るまでに時間がかかるほど、緊張がかかる部位であるほど要注意です。
さらに、ケロイドは体質も大きく関係しており、虫刺されや注射などの軽いきっかけでもケロイドができることあります。

肥厚性瘢痕・ケロイドの違いとは?

肥厚性瘢痕はもともと存在していたキズの範囲が赤く盛り上がり、かゆみや痛み(ピリピリ感)などの症状は軽いことが多いです。
ケロイドはもとのキズの範囲を越えて大きく、強いかゆみや痛み、引きつれ感で日常生活に支障をきたすこともあります。
肥厚性瘢痕とケロイドは明確に区別できるものではなく、両方の特徴を持った中間型のものもあります。

  • 肥厚性瘢痕
  • ケロイド

肥厚性瘢痕・ケロイドの治療法

症状に合わせて内服薬、貼り薬、ステロイド注射、手術の4つが主な治療法があり、保険適用です。

治療開始のタイミング

肥厚性瘢痕やケロイドは、早期の治療開始が重要です。
傷跡が赤く盛り上がり、かゆみや痛みが出始めた時点で治療を始めることで、進行を抑え、症状を軽くすることができます。

「もう少し様子を見よう」と思っている間に悪化してしまうケースが多いため、症状に気づいたら早めに皮膚科や形成外科を受診しましょう。

ケロイド体質の人の予防方法

ケロイド体質の方は、以下の予防策が有効とされています。

  • 傷を作らないことが最も重要(ピアスや不要な手術を避ける)
  • やむを得ない手術や注射の場合は、術後すぐにテーピングやシリコンジェルシートで圧迫固定を行う
  • 紫外線に当てない(色素沈着や悪化予防のため)
  • 早期からステロイド外用薬で治療開始する

予防については医師と相談し、適切な方法を選びましょう。

保険適用と自費治療の違い

保険適用となる治療

  • ステロイド外用薬・テープ療法
  • ステロイド注射
  • 手術療法

自費治療となる場合

  • 美容目的で完全に目立たなくするためのレーザー治療
  • 一部のシリコンジェルシート(製品による)

保険診療内で治療が可能かどうかは診察時に医師より説明いたします。

ダウンタイム・生活への影響

注射後

施術直後は軽い痛みや腫れを感じることがありますが、数日でおさまります。

手術後

傷跡が赤く盛り上がることを防ぐため、テープ固定や外用治療が必要
通常、日常生活に大きな支障はありませんが、激しい運動は数週間控えることをおすすめします。

再発の可能性と管理

ケロイドは体質による影響が大きく、再発する可能性があります。
そのため、治療後も定期的に経過を診て、必要に応じて追加治療を行います。

症状が落ち着いた後も、紫外線対策やテーピングで予防管理を続けることが重要です。

よくある質問Q&A

ケロイドは自然に治りますか?

A. 残念ながら自然に治ることはなく、放置するとかゆみや痛み、赤みが悪化することがあります。早めの治療が大切です。

どのくらい治療が必要ですか?

A. 個人差がありますが、数ヶ月から数年単位の治療が必要です。医師と相談しながら治療計画を立てましょう。

ケロイドがあると手術できないことがありますか?

A. 体質によっては新たなケロイドができやすいため、手術を慎重に判断する必要があります。主治医とご相談ください。

妊娠中でも治療できますか?

A. 妊娠中はステロイド注射や一部の内服薬が使用できない場合があります。妊娠中であることを必ずお伝えください。