かぶれ(接触皮膚炎)

かぶれ(接触皮膚炎)とは?

接触皮膚炎は、皮膚が特定の物質に触れることによって引き起こされる炎症です。
かゆみ、赤み、水疱、ひび割れなどの症状が見られます。
原因物質に触れるとすぐに反応が現れることもあれば、数時間から数日後に症状が出ることもあります。

かぶれ(接触皮膚炎)の原因

接触皮膚炎は、3つの種類にわかれており、炎症が起こる原因がことなります。

接触皮膚炎の種類

■刺激性接触皮膚炎
皮膚に触れる物質の刺激が強いために生じます。洗剤や溶剤、酸やアルカリなどが原因です。
■アレルギー性接触皮膚炎
皮膚に触れる物質にアレルギーがある場合に生じます。ニッケル、ゴム、化粧品、植物の毒などが原因です。
■光接触皮膚炎
紫外線が関わる皮膚炎で、特定の物質が皮膚に付着し、その部分が日光に当たることで炎症を引き起こします。

接触皮膚炎の原因物質は多岐にわたり、原因を推測することは非常に難しい場合もあります。

原因となる物質例

■化学物質: 洗剤、溶剤、漂白剤など
■金属: ニッケル、クロムなど
■植物: 毒性のある植物(ウルシ、ポイズンアイビーなど)
■化粧品: 香料、保存料、染料など
■薬品: 抗生物質、ステロイドなど
■繊維: ゴム、ラテックスなど

かぶれ(接触皮膚炎)の症状

主な症状

■かゆみ
強いかゆみを感じることが多く、掻きむしると症状が悪化します。
■赤み(紅斑)
皮膚が赤くなり、炎症を起こしていることが見てわかります。
■水疱や小さなブツブツ
皮膚に水疱(みずぶくれ)や小さなブツブツができることがあります。これが破れると、液体が出てくることもあります。
■腫れ
皮膚が腫れて厚くなります。特にアレルギー性接触皮膚炎では、広範囲に腫れが見られることがあります。
■ひび割れや鱗屑
皮膚が乾燥してひび割れたり、鱗屑(うろこ状の皮膚片)が生じたりすることがあります。
■痛みや熱感
患部に痛みや熱感を感じることがあり、特に重症の場合は痛みが強くなることがあります。
■皮膚の硬化
長期間炎症が続くと、皮膚が硬くなることがあります。これを「苔癬化(たいせんか)」と呼びます。

かぶれ(接触皮膚炎)の予防と治療法

予防

接触皮膚炎を引き起こす特定の物質を避けることが最も重要です。
アレルギーがある場合は、その原因物質を特定し、接触を避けるようにしましょう。

を清潔に保ち皮膚のバリア機能を高めよう
汗をかいたときなどはこまめに拭き取るか、シャワーやお風呂で洗い流すと良いでしょう。また洗ったあとは乾燥しないよう保湿を行うとより肌荒れ防止につながります。
保湿クリームを使用して皮膚のバリア機能を高めましょう。乾燥を防ぐことで、外部刺激から皮膚を守ります。
■触らない
かゆみで掻いてしまうとさらに悪化し、かゆみが広がります。
また掻いた部位に傷から菌が入ると、化膿してしまうこともあるためできるだけ触らないようにしましょう。
■肌に合った製品を選ぶ
衣服やアクセサリー、化粧品や洗剤など日常的に使用するものは素材や成分に注意し自分に合ったものを選び、刺激を避けるようにします。

治療法

症状が軽い場合は数日で完治することもありますが、症状が改善しない場合や長期間続く場合は早めに皮膚科に受診してください。
治療法としては刺激性・アレルギー性にかかわらず、炎症やかゆみを抑えるためステロイド外用薬などを使用します。

【保険による診療】

ステロイド外用
抗ヒスタミン剤
金属アレルギー検査
血液検査
パッチテスト

かぶれ(接触皮膚炎)の検査方法

パッチテストとは?

接触皮膚炎の原因がはっきりしない場合は、パッチテストを行います。
原因と思われる物質を小さなパッチに塗り、背中や腕に貼り付け、48時間後・72時間後に皮膚の反応を診て原因を特定します。

検査の流れ

  • 診察で検査内容を決定
  • パッチテスト施行(2日間は入浴や汗を避ける必要があります)
  • 48時間後にパッチを剥がし判定
  • 72時間後に最終判定

費用

保険適用で実施可能ですが、検査内容により自己負担金額が変わりますので、診察時にご確認ください。

市販薬で対応できるか?受診の目安

市販薬で対応可能な場合

  • 軽度のかゆみや赤み
  • 皮膚がただれておらず、症状が数日以内に改善傾向にある場合

市販の抗ヒスタミン外用薬や弱いステロイド外用薬が効果的です。

受診が必要な場合

以下の場合は皮膚科受診をおすすめします。

  • 症状が広がる、悪化する
  • 強いかゆみで眠れない
  • 水疱やジュクジュクした浸出液がある
  • 二次感染(痛みや熱感、膿が出る)が疑われる

かぶれと湿疹の違い

かぶれ(接触皮膚炎) 湿疹
原因特定の物質への接触
アレルギーや皮脂バランスなど多因子
症状出現触れた部分に限定して出る
全身や広範囲に出ることが多い
治療 原因物質を避けることが最優先
保湿と外用治療が基本

日常生活で気をつけること

金属アレルギー対策

ピアスやネックレスはニッケルフリー・チタン素材を選ぶ
ベルトや時計のバックルにも注意

洗剤やシャンプー選び

無香料・低刺激性のものを使用
洗剤やシャンプーのすすぎ残しがないようにしましょう。

皮膚の保湿

乾燥した皮膚はバリア機能が低下し、かぶれを起こしやすくなります。 入浴後や手洗い後は必ず保湿剤を塗りましょう。

かぶれを放置するとどうなる?(慢性化リスク)

接触皮膚炎を放置すると、皮膚が硬く分厚くなる**苔癬化(たいせんか)**を起こすことがあります。
また、掻き壊した傷口から細菌が侵入し、とびひなどの二次感染を引き起こす可能性もあります。

症状が続く場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。

よくある質問Q&A

一度かぶれたものに、次からもかぶれますか?

A. アレルギー性接触皮膚炎の場合、一度感作されるとその後も同じ物質で反応が起こる可能性があります。原因物質を避けることが大切です。

かぶれが治っても跡が残ることはありますか?

A. 強く掻き壊した場合、色素沈着が残ることがありますが、数ヶ月~半年ほどで薄くなることが多いです。心配な場合は医師にご相談ください。

子どもがかぶれた場合も同じ治療ですか?

A. 基本的な治療は同じですが、子どもには弱いステロイドを選ぶなど注意が必要です。必ず医師に相談してください。