水虫(足白癬)

水虫とは?

汗水虫は、白癬菌(はくせんきん)というカビの一種によって引き起こされる皮膚の感染症です。主に足の指の間や足の裏、かかとなどに発症し、かゆみや赤み、ひび割れ、鱗状の皮膚が見られます。

水虫の種類

1.趾間型(しかんがた):
足の指の間に発生し、皮膚が白くふやけて剥がれます。
2.小水疱型(しょうすいほうがた):
足の裏や側面に小さな水疱ができ、かゆみを伴います。
3. 角化型(かくかがた):
かかとや足の側面が厚く硬くなり、ひび割れが見られます。

水虫の原因

水虫は、白癬菌に感染することによって起こります。しかし、白癬菌が足に付着してもすぐに発症するわけではありません。白癬菌が付着した状態が続き、菌が増えやすい環境が整うことで水虫にかかります。

白癬菌の増殖を促す要因

1.湿気と高温:
足の汗や湿気がこもりやすい環境は、白癬菌の繁殖を助けます。
2.通気性の悪い靴や靴下:
通気性の悪い靴や靴下を長時間履くことは、足を蒸れさせ、白癬菌が増殖しやすくなります。
3.共有物の使用:
バスマットやスリッパを他人と共有することで、白癬菌が広がるリスクが高まります。
4.足の清潔不足:
足を毎日洗わない、特に指の間をしっかり乾かさないことが原因になります。

水虫の予防法

水虫ならない・うつらないためには予防が大事です。まずは日常の予防を心がけましょう。

■足の清潔と乾燥:
毎日足を洗い、特に指の間をよく乾かします。
■靴と靴下の管理:
通気性の良い靴や吸湿性の高い靴下を選び、頻繁に取り替えます。
■公共施設での注意:
公衆浴場やプールでは、スリッパを使用し、直接床に足をつけないようにします。
■共有物の管理:
タオルやバスマット、スリッパを家族と共有しない。

水虫の治療法

水虫は早期に対処することで、治療期間を短縮し再発を防ぐことができます。
早めの受診をおすすめします。
水虫と診断された場合、抗真菌薬(塗り薬)が有効です(内服薬も使われることがあります)。市販薬にも抗真菌作用のあるものがあります。
水虫は春~夏に悪化し、涼しくなると軽快しますが、これは治ったわけではありません。白癬菌が減少するだけで、翌春に再発することが多いです。そのため、症状が消えても2~4週間は治療を続けることが重要です。

水虫と似た皮膚疾患の違い

水虫だと思って市販薬で治療していたけれど良くならない…という場合、別の病気の可能性があります。

水虫と間違えやすい疾患

疾患名 特徴
汗疱(かんぽう)小さな水ぶくれが手足にできる。かゆみがあるが菌感染ではない。
掌蹠膿疱症 手のひらや足裏に膿がたまったブツブツができ、皮がむける。
接触皮膚炎(かぶれ)アレルギーや刺激で赤みやかゆみが出る。
タコ・ウオノメ角質が厚くなるだけで、かゆみはなし。痛みがあることが多い。
乾癬皮膚が赤く盛り上がり、白い粉をふく。慢性疾患。

市販薬で良くならない場合は水虫以外の可能性もあるため、皮膚科受診をおすすめします。

水虫セルフチェック方法

以下の症状がある場合、水虫の可能性があります。

✅ 足指の間がジュクジュクして白くふやける
✅ 足裏や側面に小さな水疱ができる
✅ かかとがガサガサして角質が厚くなる
✅ かゆみがある(ただし無症状の場合も)

診断確定には顕微鏡検査が必要ですので、気になる症状があれば皮膚科で検査を受けましょう。

家族にうつさないための予防法

水虫は家庭内感染することがあります。以下を心がけましょう。

  • タオル、スリッパ、バスマットは共用しない
  • 入浴は家族の最後に入り、浴室使用後は乾燥させる
  • フローリングやマットを定期的に清掃する
  • 靴下は毎日交換し、洗濯後はしっかり乾燥させる

爪水虫(爪白癬)について

足水虫を放置していると、白癬菌が爪にも感染し「爪水虫(爪白癬)」を発症することがあります。

爪水虫の症状

  • 爪が白く濁る、黄色くなる
  • 爪が厚く硬くなる
  • 爪がもろく欠けやすくなる

爪水虫は塗り薬が効きにくいため、内服薬や専用外用薬による治療が必要です。爪に変化が見られた場合は早めにご相談ください。

よくある質問Q&A

水虫は自然に治りますか?

A. 一度感染すると自然治癒することはほとんどありません。治療しない限り、症状が軽くなっても菌は残っているため、再発します。

かゆみがないのに水虫の場合はありますか?

A. あります。特にかかとにできる角化型水虫は、かゆみがなくガサガサするだけの場合があります。

プールや温泉で水虫はうつりますか?

A. うつる可能性があります。公共施設ではスリッパを使用するなど感染予防を心がけましょう。

ペットから水虫はうつりますか?

A. 人の水虫(足白癬)はペットにうつることは稀ですが、動物にも白癬菌による皮膚病があります。症状がある場合は獣医師に相談してください。