ニキビのクレーターの種類と治療法|麻布十番のMBクリニック皮膚科

ニキビのクレーターの種類

まずはニキビによってクレーターとなってしまった場合のその種類についてご紹介します。

アイスピック型

アイスピック型とは、ニキビ跡は肌の表面から見れば小さいのですが、その深さが非常に深いことから、アイスピックを刺したように見えることから、このように呼ばれています。通常ニキビ跡が直径2mm以下ですと、アイスピック型と呼ばれます。
アイスピック型のニキビ跡は通常のニキビ跡と異なりニキビ跡が深く、皮膚の深い部分にある真皮が炎症によってダメージを受けそこで大量のコラーゲンが産生されて瘢痕組織に置き換わっていおり、組織学的には真皮は残っていません。そのため、治療が難しいニキビ跡でもあるといえるのです。また、赤ニキビなどの炎症を起こしたニキビの経過を調べた研究によると、約12個に1個の赤ニキビがアイスピック型のニキビ跡に移行したという結果が出ています。

ボックスカー型

ボックスカー型とは、円形や楕円形のニキビ跡のことをいい、垂直に凹んだニキビ跡のことです。縁取りがはっきりとしているということも特徴となります。ボックスカーとは、貨物列車のことを指し、長方形のニキビ跡が貨物列車のように見えることからボックスカー型といいます。なかには、縁取りがはっきりしていて垂直に凹んでいる様子からボックス型と呼ぶところもあります。萎縮性瘢痕と呼ばれるニキビ跡のうち、20~30%がこのボックスカー型に該当します。

ローリング型

直径5mm以上のなだらかで、お皿のようにくぼんだニキビ跡のことを言います。表皮と筋膜が癒着してしまっているため、顔の筋肉の動き、つまりは表情によってニキビの跡が深く見えることもあることが特徴です。ローリング型のニキビ跡が接近してできると、波打つようにみえることからローリング型と呼ばれています。
萎縮性瘢痕と呼ばれるニキビ跡のうち、15~25%がローリング型のニキビ跡となります。

クレーター肌になる原因

クレーター肌と聞くとニキビ跡を思い浮かべる方が多いかもしれません。ですが、ニキビ以外にもクレーターを作り出してしまう原因があるのです。次はクレーター肌になってしまう原因について解説していきます。

ニキビによるクレーター

1つ目は、上記でもご紹介したようにニキビによるクレーターです。赤ニキビや黄ニキビのような強い炎症が起こると、肌の奥深くまで炎症が進んでいくためクレーターのようなニキビ跡を残してしまうのです。特に、肌の表面である表皮のすぐ内側にある真皮は、コラーゲンや、エラスチンなどでできており、皮膚を支えるとともに弾力や形を保つという働きをしています。この真皮中層から広くにわたって炎症が起こると、クレーターとして残ってしまうのです。

皮膚炎によるクレーター

皮膚炎とは、言葉通り皮膚に起こった炎症のことを指し、接触皮膚炎やアトピー性皮膚炎、皮膚にトラブルが起こったことによって起こるかゆみを伴う湿疹などが該当します。皮膚に炎症が起こると、皮膚の表面だけでなく皮膚の内側にも炎症が及ぶことがあります。また、皮膚炎の種類によっては皮膚に潰瘍を起こすこともあり、この結果として真皮層も障害されてクレーターを残してしまうことが考えられています。また、皮膚炎自体は軽度だったのに自らひっかいたり、掻き壊したりしたりすることを長年やっていると、皮膚の損傷が継続的に起こっており、クレーターを作り出してしまうということもあり得るのです。

帯状毛穴によるクレーター

帯状毛穴とは毛穴がたるんで、広がったことによって、毛穴と毛穴同士がくっついてしまい、小じわのようになってしまったもののことをいいます。帯状毛穴がどんどん悪化していくと、ケアは広く深くなっていくため、クレーターのように見えるのです。真皮の中層にコラーゲンやエスラチンといった栄養が不足してしまうことや、血流やリンパの流れが悪くなることによって起こると考えられています。

クレーター肌の治療方法

クレーターにまで移行してしまった肌は、保険適用での治療のみで治すことが非常に難しく、保険適用の治療も視野に入れることが必要です。今回は、クレーター肌の治療法として、保険適用外の治療をまずはご紹介します。

フラクショナルレーザー

フラクショナルレーザーとは、レーザーをマイクロドット状に照射する技術を持ったレーザーのことを言います。肌に微細な穴を開け、古く荒れた皮膚の剥離効果と真皮内に熱損傷を加えていきます。また、PicoSureという最新の機械では、皮膚を剥離せずに真皮層に熱損傷をあたえていくこともできます。そうすると、自己治癒力によってコラーゲンが再構築され、増殖していき、クレーターの改善につながるのです。古く荒れた皮膚の剥離効果がある機械では1~2週間で表皮が剥がれ落ちていきます。1度の治療で約20%の皮膚を再生することが可能であるとしており、何回か治療をすることが必要となります。1~3日程度は皮膚が赤くなったり腫れたりすることがありますし、皮膚の深い部分に熱損傷をあたえていきますので、ゴムではじかれたような痛みや、強い痛みを感じる方もおり、もし、痛みが苦手で希望がある人には、痛みを軽減する麻酔クリームで処置を行うことも可能です。

ダーマペン

ダーマペンとは髪の毛よりもさらに細い、極細の針を真皮層まで通し、自己治癒力によってコラーゲンを増やし、新陳代謝を促進して、皮膚を再生し、クレーターを改善させる治療方法です。1回の治療でも効果を発揮できるのですが繰り返し行うとさらに効果を発揮できます。

皮膚移植

皮膚移植と聞くと、すごく大きな治療に感じるかもしれません。クレーターに対する皮膚移植は、クレーターの大きさに合わせて皮膚を移植するため、耳たぶの裏の皮膚を移植します。自分の皮膚を移植するということから安全性が高いという特徴があり、今までご紹介してきた治療法よりは即効性が高いといえます。しかし、どの医療機関でもこの治療が受けられるというわけではないため、皮膚移植を行っている医療機関を探すことが少々難しいといえるでしょう。

サブシジョン

クレーターを改善させるために開発された治療方法で、特にローリング型のクレーターに対して高い効果が期待できる治療法です。皮膚に麻酔をしたうえで、特殊な針をクレーターの皮下に差し込み、皮膚を下に引っ張っている繊維を切断していくことで、クレーターの改善を目指します。とある報告では、ローリング型のクレーターに対してこの治療を行った結果、トータルで約90%の方に効果が見られており、ローリング型のクレーターにお悩みの方には試していただきたい治療法なのです。

保険適応内でできるニキビのクレーター肌の処置

クレーター肌を保険適用の治療で治すことが難しいとはいえ、保険適用外の治療に踏み出せずに悩んでいるという方もいらっしゃるかもしれません。保険適用内でできるクレーターの治療はあるのでしょうか。

保険適用内でクレーターを完全に消すことは難しい

保険適用内の治療で完全にクレーター肌を改善することは難しいです。保険適用内の治療では患者様が妥協できるくらいにまでクレーターを薄く、目立たなくしていくことが治療の目標となります。
そのため確実に、クレーター肌を改善したいという方は、保険適用外の治療を選択されるとよいでしょう。

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監修医師

立花 義浩

資格
精神保健指定医
日本精神神経学会専門医・指導医
麻酔科標榜医
日本医師会産業医
日本体育協会スポーツドクター
経歴
北海道大学精神医学教室、北海道大学救急医学教室、東京慈恵医大救急医学教室にて修練を重ねた経験をもつ。また、銀座にて美容皮膚科医として、都内皮膚科クリニックにて、皮膚科医としての勤務経験をもつ。