ニキビを自分で潰す行為はNG|麻布十番のMBクリニック皮膚科

ニキビを自分で潰してはいけない理由

ニキビができたらつい潰したくなる方もいらっしゃるかもしれません。なぜ、自分でニキビを潰してはいけないのか、その理由について解説していきます。

炎症が広がってしまう可能性がある

ニキビを潰してしまうと、表面でふたをされていた皮脂がとれて毛穴の中に詰まっていた皮脂や膿などが表に出てきます。この皮脂や膿が完全に排出されると炎症が治まることもあるのですが、これは素人では非常に難しいものです。
面皰と呼ばれるいわゆる白ニキビの状態ですと皮脂をすべて排出することでニキビの改善効果が期待できます。しかし、中途半端に皮脂を残してしまうとこれが炎症の原因にもなってしまいます。また、炎症の起こっているニキビの場合は皮脂だけでなく膿も取り出し切らなければなりません。
皮膚科では面皰圧出といい、専用の医療器具でニキビの周りを押してニキビから皮脂を排出させるという方法があります。ですが、素人ですとほとんどの人がこれを指で行おうとするので、当然ながら全ての皮脂をうまく排出することはできません。また、指は雑菌も付着していて衛生的ではないため、汚れた手で触ることでさらにニキビの炎症を悪化させることにもつながります。

ニキビ跡が残ってしまう可能性がる

ニキビを潰してはいけないもうひとつの理由はニキビ跡が残る可能性があるためです。ニキビ跡を潰してすべての皮脂や膿がスムーズに排出されれば問題ないのですが、最も気をつけたいのが、皮脂や膿が毛穴の中で破裂してしまったときです。破裂をしてしまうと周囲の皮膚組織を傷つけてしまいニキビ跡を残す原因になってしまいます。
自分でニキビを潰すと、毛穴の中でニキビを破裂させる可能性も高くなってしまうので、自分で潰すことはおすすめできません。
また、潰して破裂を免れたとしても、すべての皮脂を排出していなければ再度炎症が起こってしまいます。この炎症が脂肪組織など皮膚の奥深くまで及んだ場合や炎症が長く続いてしまうとニキビ跡として残ってしまうのです。

ニキビを潰してしまった際のセルフケア

ニキビを潰すつもりはなかったけれど誤って潰してしまったという場合に、ニキビを悪化させないセルフケアについてご紹介します。

患部を水できれいに洗う

ニキビを潰すと古い皮脂やアクネ菌、状態によっては膿などが流出してしまいます。これらがほかの毛穴に入り込んでしまうとさらにニキビを作り出してしまう可能性があります。そのため、ニキビを潰してしまったら、その部分をきれいに洗い流してください。
状況によっては水しかないということもありますので、水で洗い流していただいても十分ですが、もしも、お湯が出るのであれば、32度程度のぬるま湯で洗い流すことをおすすめします。この温度は酸化した皮脂を洗い流すことができる温度であるため、毛穴から流出してきてしまった皮脂を肌に残すことなく洗い流すことができるからです。まずは肌に毛穴から流出してきた皮脂や膿を残さないようにしましょう。

ニキビ用塗り薬を塗る、さわらない、こすらない

医療機関を受診されたときは、面皰圧出という処置、医師が専用の器具を使って、ニキビの中の皮脂や膿を排出した後に、ニキビの炎症を抑える塗り薬を外用します。ですので、もし自宅などで、自分でニキビを潰してしまった場合にはよく洗った後に、市販薬または医療機関でもらったニキビ用の塗り薬を刷り込まずに優しく外用します。ニキビ用の塗り薬については、グリチルリチン酸2Kが入っている美容化粧水やビタミンC誘導体が入っているものを使うことが多くなりますが、どの薬を使えばいいかわからないという方は、ニキビ用の薬について、ドラッグストアで相談をしたり、皮膚科を受診して相談されたりするとよいでしょう。
ちなみに、ニキビの薬で炎症を防ぐ作用があるのはイブプロフェンピコノール、グリチルリチン酸ニカリウムという成分を含むお薬で、ニキビの原因となるアクネ菌を抑える作用があるのはレゾルシン、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン、エタノールという成分を含むお薬です。

ニキビの種類と正しいケアの方法

どのニキビにどのケアが良いのか、ここでは、ニキビの種類と正しいケアの方法についてご紹介します。

毛穴の出口が詰まってできる白ニキビ

白ニキビとは毛穴の出口が詰まり、皮脂が毛穴の中にたまっている状態のことを言います。医療用語では面皰といい、ニキビの最初の段階です。痛みなども特になく、ニキビができているということが分からないという方もいらっしゃいます。
白ニキビの段階ではまだ炎症も起こっていないため、ここまで何度かご紹介してきた面皰圧出という、専用の器具でニキビの先に穴をあけて、周りを押し出し、皮脂を毛穴から出すという治療法の効果があります。他にも、ニキビの塗り薬を使ってケアをしていきます。

毛穴が炎症した赤ニキビ

毛穴が詰まると、毛穴の中で酸素を嫌うアクネ菌という常在細菌が皮脂を餌にして増殖していきます。このアクネ菌は常在細菌なので、普段は肌にとってプラスに働いてくれるのですが、増殖していくことで代謝物であるポルフィリンを発生させます。このポルフィリンは紫外線と反応すると活性酵素を発生させ、ニキビに炎症を起こす原因となるのです。炎症を起こしたニキビは炎症によって赤くなることから赤ニキビともいわれます。
炎症が起きてしまった場合には、抗菌薬の塗り薬あるいは飲み薬と、アクネ菌の増殖やニキビの炎症を鎮めるための塗り薬を使用してケアをしていきます。

膿疱など膿をともなう可能性がある黄色ニキビ

炎症が起こり、そのまま悪化してしまうと膿を伴っていきます。この膿がニキビのてっぺんにみられるようになることから、黄色ニキビと呼ばれています。黄色ニキビが皮膚の上に現れると、皮膚の下では、アクネ菌が作った酵素のリパーゼが炎症によって薄くなってしまった毛包の壁を破壊してしまい、炎症を起こす物質が毛包の外へ広がり、ニキビの炎症が毛穴の外、皮膚の実質にまで広がってしまいます。このまま重症化するとニキビ跡となってしまうのです。
黄色ニキビについてもケアの方法は赤ニキビとほぼ同じで、抗菌薬の塗り薬あるいは飲み薬と、アクネ菌の増殖やニキビの炎症を鎮めるための塗り薬を使用していきます。
黄色ニキビが悪化してニキビ跡を形成してしまうと、ニキビ跡を治すことに時間がかかってしまいます。そのため、黄色ニキビのうちに対策をしていくとよいでしょう。

自分でできるニキビを予防する方法

それでは、自分でもできるニキビの予防方法についてここからはご紹介していきます。

紫外線を避ける

先ほどもご紹介したように、アクネ菌の代謝物は紫外線を浴びることで活性酵素を発生させ、ニキビを悪化させる元となってしまいます。
また、紫外線に当たると角質層が厚くなったり、皮脂の分泌を増加させたりして、毛穴が詰まりやすくなってしまうのです。
そのため、紫外線を避けるように意識していくことが必要です。外出時は日焼け止めを塗るのはもちろんのことですが、帽子をかぶったり日傘を使用したりして紫外線にあたらないようにしましょう。また、家の中にいても紫外線は、窓から降り注いでいます。家の中にいても日焼け止めを活用することもニキビの予防として効果があるといえるでしょう。

ストレスを避ける

ニキビはホルモンバランスが乱れることによって起こりやすくなります。このホルモンバランスを乱す原因の1つがストレスです。ストレスを感じると女性であっても男性ホルモンであるアンドロゲンの分泌量が体内で増加していきます。このアンドロゲンには皮脂の分泌量を増加させる役割があり、皮脂が増加することで毛穴が詰まりやすくなり、ニキビができやすくなると考えられています。

クレンジング・洗顔・保湿を正しく行う

ニキビの予防効果として、クレンジング、洗顔、保湿がとても大切です。メイクをしている方はクレンジングでしっかりとメイクを落としましょう。特に、オイルタイプのクレンジングは肌に負担をかけずに毛穴の汚れまですっきりと落とせるのでおすすめです。オイルタイプは=油と解釈され、毛穴を詰まらせてしまうのではと考える方もいらっしゃいますが、洗顔をしっかりとすれば落ちますので問題ありません。
洗顔は1日2回、たっぷりと泡をたてた洗顔料を使用しましょう。洗顔回数はこれより多くても、少なくてもニキビ予防にはならないため、1日2回程度で行いましょう。洗顔後は保湿もしっかりと行い、乾燥を予防していきましょう。保湿剤はノンコメドジェニック、あるいはハイポコメドジェニックと明記されたものの使用がおすすめです。

ビタミンバランスを考えた食事を取る

ニキビの予防に重要なのがビタミンです。特にビタミンB2とビタミンB6はニキビの原因となる皮脂の過剰分泌を抑え、皮脂の分泌量をコントロールしてくれる効果や、皮膚の炎症を抑える効果が期待されています。ですが、ビタミンB2やビタミンB6ばかりを摂取していてもニキビを予防できるとは限りません。ほかにもビタミンCは肌の再生をサポートする効果が期待できますし、ビタミンEはホルモンバランスを整える効果が期待されています。
つまり、ビタミンバランスを考えた食事を摂ることが必要であるといえるのです。また、加工食品は加工の過程でビタミンが減少してしまっているため、同じ食品を摂取するとしても加工食品より自分で自炊されたものを摂る方がビタミンをしっかりと取ることができると考えられていますので、なるべく自炊で、食材を調理されることがおすすめです。また、食材からだけでなくサプリメントを活用することも良いでしょう。

ニキビが悪化した際にはすぐに皮膚科に相談

これらの予防やケアを行っていてもニキビが悪化してしまったという場合や、ニキビを誤って自分で潰してしまってからニキビが悪化しているという場合には、自分でケアを継続するのではなく、皮膚科へすぐに相談しましょう。皮膚科に相談し、状態にあった薬を処方してもらうことで早期に改善することが期待できます。
悪化した状態を放置すると、ニキビ跡を残す結果となってしまいます。ニキビ跡の治療には時間がかかりますので、ニキビのできはじめから、早めに医療の力を借りてしっかりとケアをしていくようにしましょう。

お役立ちコラム一覧に戻る

監修医師

立花 義浩

資格
精神保健指定医
日本精神神経学会専門医・指導医
麻酔科標榜医
日本医師会産業医
日本体育協会スポーツドクター
経歴
北海道大学精神医学教室、北海道大学救急医学教室、東京慈恵医大救急医学教室にて修練を重ねた経験をもつ。また、銀座にて美容皮膚科医として、都内皮膚科クリニックにて、皮膚科医としての勤務経験をもつ。