円形脱毛症と食べ物|麻布十番のMBクリニック皮膚科

円形脱毛症を予防する方法はあるのか?

円形脱毛症にはできればなりたくないという方がほとんどではないでしょうか。円形脱毛症を日常生活の中で予防していくためにはどうしたらよいでしょうか。

髪や頭皮に必要な栄養素を摂取する

まずは、丈夫な髪を育てるために、髪や頭皮が必要となる栄養素を摂取していきましょう。髪の毛はケラチンと呼ばれるたんぱく質で構成されています。そのため、髪の構成成分であるたんぱく質を積極的に摂取していきたいのはもちろん、ミネラル、特に亜鉛には、髪の毛を作り出す大元の細胞である毛母細胞の増殖を促進することに加えて、薄毛や脱毛症の原因と考えられている男性ホルモンの発生を抑制する作用も期待されており、髪の毛に良い効果をもたらす栄養素といえるでしょう。
さらに、ビタミンは代謝や血流を高めてくれるため、頭皮の環境を整えてくれるほか、亜鉛やたんぱく質の吸収を促進してくれます。これらの栄養素を特に意識して摂取していきたいものです。

睡眠の質や量をコントロールする

円形脱毛症を誘引すると考えられているストレス。このストレスをコントロールしてくれるのが睡眠です。ただ睡眠を取ればよいのではなく重要なのが質の高い睡眠です。睡眠にはノンレム睡眠とレム睡眠の2つの種類があります。ノンレム睡眠とは、脳は休まっているが体の筋肉は起きている状態、レム睡眠とは脳は覚醒しているが身体の筋肉が休まっている状態です。この2つを90分ずつ繰り返していくことで、睡眠が作られます。ただし、睡眠環境が整っていない状態で睡眠をとると、脳がしっかりと休まるノンレム睡眠の状態に入っていけません。ノンレム睡眠の状態になれないといくらたっぷり眠ったとしても脳が休まらず、ストレスへの耐性が弱くなってしまうのです。逆に、しっかりとノンレム睡眠を確保できれば睡眠時間が短くても脳や体を休めることができます。特に深夜24時以降に起きているとは、交感神経の異常緊張を招いてしまうため、ストレスに弱くなり、抜け毛の増加につながると考えられます。
質の良い睡眠をとれるように、睡眠環境を整え、ストレスに強い体を作っていくことで、円形脱毛症の誘因となるストレスに打ち勝つことができると言えるでしょう。

適度な運動を心掛ける

頭皮の環境を整え、髪の毛を育てていくためには血行を良くして髪や頭皮に栄養を送らなければなりません。適度に体を動かすことで血行が促進し、髪や頭皮に栄養を与えることができます。もちろん、運動が苦手な方や運動そのものがストレスに感じてしまうという方は無理して行わなくても良いですが、ジョギングやウォーキングなど軽く汗を流せる程度の運動を継続することは頭皮や髪のためだけでなく、身体の調子を整えるためにも良いため、健康づくりも兼ねてチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

これらを意識すれば絶対かからないというわけではない

ただし、これらの生活を意識していれば必ずしも円形脱毛症にならないということではありません。円形脱毛症の患者さんの約2割は家族内発生、つまり遺伝が関係しています。そのため、血縁者の中に円形脱毛症の患者さんがいらっしゃるという場合、この生活をしていれば自分は円形脱毛症になるのを必ず防げるかといわれると難しいものです。

髪や頭皮に必要な栄養素とその食べ物とは

髪や頭皮の環境を整え、健やかな髪の成長を促すために必要な栄養素とその食べ物についてさらに詳しく解説していきます。

魚や卵に含まれるタンパク質

たんぱく質はケラチンという髪の毛の主成分ともいえます。たんぱく質は摂取後に体内で分解された後にケラチンとして体内で再合成されて髪の毛へ届きます。たんぱく質は摂りすぎると過剰摂取が糖尿病や心血管疾患の発症リスク増加につながる可能性があるため、髪の毛のためにとむやみやたらに摂取するのも良くありません。適切な量のたんぱく質を毎日とるようにしていきましょう。日本人の食事摂取基準によると、一般の人が必要とするたんぱく質の量は体重1キロあたり0.8gです。例えば体重が50キロの人は1日当たり40gのたんぱく質を摂ることが目安となります。この値を意識してたんぱく質を摂取するようにしましょう。
たんぱく質が多く含まれている食材は、肉類や魚介類、鶏卵、豆腐や味噌といった大豆食品、牛乳やチーズなどの乳製品です。これらの食材をバランスよく摂取するようにしましょう。

牡蠣や赤身肉に含まれる亜鉛

亜鉛は、髪の毛を作るための大切な構成要素のひとつです。髪の毛を作り出すための元となる毛母細胞の増殖を促す効果も期待できますし、たんぱく質の吸収を促進してくれる効果も期待できます。亜鉛の1日の摂取目安量は8g~11gとなりますが、亜鉛は特に何もしていなくても1日に15mgほど消費されてしまうと考えられています。さらに、飲酒や喫煙、過度なストレスも亜鉛を減少させる原因となるのです。そのため、特に意識して摂取することがおすすめです。亜鉛が多く含まれる食材は牡蠣、レバー、ピュアココア、パルメザンチーズ、牛肩ロース、いりごま、抹茶、アーモンド、鶏卵の卵黄部分などです。亜鉛は食事から十分な量を摂取することが難しいため、サプリメントを活用することも良いでしょう。

レバーや大豆製品に含まれるビタミンB群

ビタミン類は髪の成長をサポートするために必要不可欠な成分となりますが、特に注目したいのがビタミンB群です。ビタミンB群は、たんぱく質の代謝や吸収を良くすることに加えて、髪の主成分であるケラチンの生成に関係しています。
ビタミンB群は水溶性ビタミンであるため、尿に溶けて体外に排泄されてしまいます。そのため、例えば1日の食事で数日分のビタミンB群をまとめて摂取したとしてもそれでは体外に排泄されてしまい意味がありません。毎日コツコツと摂取していくことをおすすめします。
ビタミンB群を多く含む食材は豚肉、うなぎ、レバー、カツオ、バナナ、さんまなどです。

髪や頭皮の健康維持のために過剰摂取を避けたい食べ物

髪や頭皮の健康を維持するためには、過剰摂取を避けていただきたい食べ物があります。ここでは裂けていただきたい食べ物をご紹介します。

脂質が多すぎる揚げ物やスナック菓子、ファストフードなど

脂質が多すぎる食事を多量に摂取してしまうと、摂取した分の脂を体外に出そうとして皮脂の分泌が過剰になります。皮脂は毛穴から分泌されるのですが、髪の毛の毛穴からも皮脂が分泌されると、頭皮がべたべたとして頭皮環境も悪くなりますし、毛穴に皮脂が詰まることで発毛がしづらくなったり、細く抜けやすい髪の毛が生えたりするようになるのです。
もちろん、脂質は肌に潤いを与えてもくれるので全く摂取しないということも良くありません。適量を摂取するように心がけるようにしましょう。また、先ほどご紹介した積極的に摂取していただきたい栄養素のひとつであるビタミンB群の中に含まれるビタミンB2,B3、B6は皮脂分泌を抑制する効果が期待できますので、脂質の多い食事を摂取するときほど意識して取って頂きたいものです。

甘い食べ物の過剰摂取

甘い食べ物、お砂糖が使われている食品?には糖質が含まれています。この糖質ですが実は代謝をする過程でビタミンB群を多く使用してしまうのです。そのため、ビタミンB群を不足させて髪の毛の成長に影響を及ぼす可能性もあると言えるのです。例えばカロリーの低い和菓子を選んだとしても、お餅を使っているお菓子であれば糖質はたくさん含まれています。甘い食べ物の過剰な摂取も脱毛症の予防を考えている方は控えておくとよいでしょう。

円形脱毛症かと感じたら皮膚科へ相談

日常生活を意識して対策していても円形脱毛症になってしまうことも十分にあり得ます。自分の髪の毛を触ってみて脱毛斑があると感じた時や、周囲の方から脱毛を指摘されたときには、これらの対策を行っても症状が改善するということは難しいと言えるでしょう。
そのため、脱毛があると感じたらまずは皮膚科へ相談することをおすすめします。一人で悩まず、脱毛治療の専門家に相談して一緒に対策をしていきましょう。

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監修医師

立花 義浩

資格
精神保健指定医
日本精神神経学会専門医・指導医
麻酔科標榜医
日本医師会産業医
日本体育協会スポーツドクター
経歴
北海道大学精神医学教室、北海道大学救急医学教室、東京慈恵医大救急医学教室にて修練を重ねた経験をもつ。また、銀座にて美容皮膚科医として、都内皮膚科クリニックにて、皮膚科医としての勤務経験をもつ。