あせも(汗疹)とは?
汗疹は、汗腺が詰まることで汗が皮膚の中にたまり、炎症を引き起こす皮膚の状態です。
特に夏の暑い時期や湿度が高い環境で発生しやすく、赤ちゃんや子供、運動後の大人にも見られます。
汗疹は、汗腺が詰まることで汗が皮膚の中にたまり、炎症を引き起こす皮膚の状態です。
特に夏の暑い時期や湿度が高い環境で発生しやすく、赤ちゃんや子供、運動後の大人にも見られます。
せもができる原因は、大量の発汗で汗を排出する管が詰まってしまい、汗がスムーズに排出できない状態になりあせも(汗疹)ができます。
あせもには3種類あり、汗管のどの部分が詰まったかで症状が変わります。
■紅色汗疹(こうしょくかんしん)
最も一般的なタイプで、赤いぶつぶつや小さな水疱が現れ、かゆみや痛みを伴います。
■水晶様汗疹(すいしょうようかんしん)
透明または白色の小さな水疱ができるタイプで、かゆみはほとんどありません。
■深在性汗疹(しんざいせいかんしん)
真皮の深い部分で発生し、赤い丘疹や膿疱が見られます。
熱帯地方で多いあせもであり、日本ではあまり見られません。
■赤ちゃんや小さな子供
汗腺が未発達で、体温調節が未熟なため、汗が詰まりやすいです。
■高齢者
皮膚のバリア機能が低下し、汗腺が詰まりやすいです。
■運動を頻繁にする人
大量の汗をかくため、汗疹ができやすくなります。
■肥満の人
皮膚の折り重なり部分で汗がこもりやすく、蒸発しにくいです。
■高温多湿な環境で働く人
工場作業や厨房での仕事など、汗をかきやすい環境にいる人。
あせも(汗疹)のよぼうとしての基本は「汗を放置しない」ことです。
汗疹の原因となる汗をいかに早く除去するかが大切になります。
■皮膚の清潔を保つ
汗をかいたら汗を拭いて・家から帰ってきたら早めにシャワーを浴びることです。シャワー後はタオルで強くこすらず、優しく水分を拭き取るようにしてください。
■適切な衣服を選ぶ
衣服がつきやすい部分に汗疹ができやすい方は通気性の良い綿素材の衣服を着用し、汗をかいたらすぐに着替えるようにしましょう。
日常生活で気を付けていてもあせも(汗疹)はできてしまいます。
あせもが悪化させないように早めに皮膚科受診をおすすめいたします。
あせもで受診したほうがいいのは次のような場合です。
・強いかゆみがある
・広範囲にあせもができる
・かき壊しで赤く腫れている、膿が出ている
・くり返し同じ症状が出てくる
ステロイド外用剤
抗ヒスタミン剤
エキシマライト
あせもと湿疹は見た目が似ているため、患者さん自身では区別が難しいことがあります。
あせも(汗疹) | 湿疹 | |
---|---|---|
原因 | 汗腺のつまり | |
アレルギーや皮膚バリア機能低下 | ||
症状 | 小さな赤いブツブツ、かゆみ | |
赤み、かゆみ、水疱、ジュクジュクなど多彩 | ||
できる場所 | 汗がたまりやすい部分(首、脇、肘裏、膝裏など) | |
全身どこでも可能 | ||
治療 | 清潔・冷却・外用薬 | |
保湿とステロイド外用薬など原因に合わせた治療 |
「ただのあせもだと思って市販薬で様子を見ていたら悪化した」というケースもありますので、心配な場合は早めにご相談ください。
以下の習慣はあせもを悪化させる可能性があるため注意しましょう。
軽度のあせもで、赤みやかゆみが少ない場合は市販のかゆみ止めローションや清涼感のあるパウダーで改善することがあります。
ただし以下の症状がある場合は市販薬だけでは改善が難しいため、受診をおすすめします。
あせもはかゆみのため掻き壊しやすく、そこから細菌感染(とびひ)を引き起こすことがあります。
とびひになると、
など重症化することがあるため、掻き壊さないことと、症状が悪化した場合はすぐに受診することが大切です。
A. 軽度のあせもは涼しい環境で汗をかかないようにすると数日で治ることが多いですが、かゆみが強い場合や赤みが広がる場合は治療が必要です。
A. 同じ環境や生活習慣を続けていると、皮膚の汗腺が詰まりやすい状態が続くため、繰り返しやすくなります。日常生活の見直しが予防につながります。
A. ベビーパウダーは汗を吸収するため軽度のあせも予防に役立ちます。ただし、汗腺をふさいで逆効果になる場合もあるため、汗をかいた後はしっかり拭き取り、清潔な状態で使用するようにしましょう。