皮膚科のフォトフェイシャルはシミに効果ある?頻度や回数・副作用を解説!

年齢とともに増えるシミに悩んでいても、セルフケアではなかなか改善することは難しいですよね。
フォトフェイシャルは、IPLと呼ばれる特殊な光を肌に照射して、さまざまな肌トラブルを改善する美容治療ですが、シミの改善に効果があるとして注目を集めています。
本記事では、フォトフェイシャルの効果や副作用・ダウンタイムなどについて詳しく解説します。
フォトフェイシャルの費用相場とクリニックの選び方についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
フォトフェイシャルとは?

フォトフェイシャルとは、IPL(Intense Pulsed Light:インテンス・パルス・ライト)と呼ばれる特殊な光を肌に照射して、さまざまな肌トラブルを改善する美容治療です。
シミやそばかすを含むさまざまな肌トラブルを改善に導くと同時に、肌のトーンアップや肌のハリや引き締め効果なども期待できます。
フォトフェイシャルで期待できる主な効果は、以下の通りです。
フォトフェイシャルで期待できる効果
- シミ・そばかすの改善
- 肌のトーンアップ
- 毛穴の開きの改善
- 赤ら顔・毛細血管拡張の改善
- 小じわ・肌のハリ・弾力の改善など
フォトフェイシャルでは、一度の施術で複数の肌トラブルに同時にアプローチすることが可能です。
レーザー治療などと比べて肌へのダメージが少ないため、ダウンタイムもほとんどありません。
施術にかかる時間も比較的短いため、忙しい方でも通いやすいのがポイントです。
フォトフェイシャルは顔以外にも首やデコルテ、手の甲などの部位にも施術をすることができます。
IPLの仕組み
IPLは、優しいフラッシュのような光を肌に当てる美容施術で、シミやくすみなどの肌トラブルを改善します。
IPLの最大の特徴は、複数の波長(様々な色の光)が含まれていることで、これにより、シミだけでなく、赤みや毛穴といった様々な肌の悩みに一度にアプローチできます。
シミは、紫外線や刺激によってメラニン色素が過剰に作られ、肌にたまることで発生するメカニズムです。
IPLがシミに効く仕組みは、以下の通りです。
IPLがシミに効く仕組み
- 選択的にメラニンに吸収される
IPLの光に含まれる特定の波長(特に500~600nm)は、シミの原因であるメラニン色素にだけ選択的に吸収されやすい性質を持っています。これにより、光は正常な肌にはほとんど影響を与えず、シミのメラニンだけに集中して届きます。 - 熱エネルギーでメラニンを破壊
メラニンがIPLの光エネルギーを吸収すると、そのエネルギーは瞬時に熱に変わります。この熱の力で、メラニンの塊が分解され、細かく砕かれて破壊されます。 - ターンオーバーで体外へ排出
破壊されたメラニンは、肌の自然な新陳代謝であるターンオーバーによって、肌の表面へと押し出されます。
施術から数日後には、シミの部分が一時的に濃く見える「黒浮き」という状態になることがあります。これは、メラニンが肌の外へ出てこようとしているサインです。
その後、この黒浮きした部分が、ごく薄いかさぶたのように自然に剥がれ落ち、シミが薄くなります。
複数回施術を受けることで、肌全体に広がった小さなシミのメラニンも排出が促され、肌全体のくすみも取れるため、トーンアップ効果も期待できます。
レーザー治療との違い
フォトフェイシャルとレーザー治療は、どちらも光を使った美容施術ですが、光の種類や得意な症状、ダウンタイムなどに大きな違いがあります。
フォトフェイシャル | レーザー治療 | |
---|---|---|
光の種類 | 広い波長(多色光) 拡散したやさしい光 | 単一の波長(単色光) 強くて集中した光 |
得意な症状 | 複数の肌悩みに同時アプローチ (シミ・赤み・くすみ・毛穴・ハリなど) | 特定の肌悩みにピンポイントで強力にアプローチ (濃いシミ・深いシミ・ホクロ・あざなど) |
肌への刺激 | 比較的少ない | 刺激が強い |
ダウンタイム | ほぼなし | 症状やレーザーの種類による |
治療回数 | 複数回(3〜5回程度) | 比較的少ない回数(1〜3回程度) |
肝斑への適用 | 肝斑に使うと悪化する可能性あり | 肝斑専用レーザー(トーニング等)で対応可 |
どちらの治療法があなたの肌の悩みに合っているかは、クリニックで相談し、肌の状態を正確に診断してもらうことが重要です。
フォトフェイシャルが反応するシミの種類
フォトフェイシャルが反応するシミの種類は、以下の通りです。
- 老人性色素斑(一般的なシミ)
- そばかす(雀卵斑)
- 炎症後色素沈着
色の濃いシミや大きめのシミの場合は、フォトフェイシャルでは取り切れないケースもあるため、レーザー治療を勧められることもあります。
また、肝斑はフォトフェイシャルで悪化する恐れがあるため注意が必要で、医師による診断と別の治療法が推奨されます。
フォトフェイシャルでシミはどれくらい消える?

フォトフェイシャルでシミがどれくらい消えるかは、シミの種類や濃さ・深さ、肌質、施術回数などによって大きく異なります。
一般的にフォトフェイシャルでは、シミを完全に消すことは難しいとされています。
フォトフェイシャルは、レーザー治療とは異なり、“シミを完全に消す”というよりは、シミを薄くして目立たなくする施術です。
平均的な回数と効果の出方
フォトフェイシャルは、1回で劇的な変化を期待するより、複数回の施術を重ねることで徐々に効果を実感する治療です。
平均的な治療回数と効果の目安
- 1〜2回:最低限の効果を実感
- 2~4回:徐々にシミが薄くなり、 シミの減少を実感する
- 5回以降:ほとんどのシミが目立たなくなる、お肌のトーンアップを実感
1回目の施術でも効果を実感できることもありますが、より効果を実感するためには5回以上の施術が推奨されます。
フォトフェイシャルの施術後の経過
- 当日〜翌日:赤みやほてりが出ることも(数時間〜半日で治まる)
- 翌日〜数日後:シミが一時的に濃くなり「黒浮き」→かさぶた化
- 1週間〜10日後:自然に剥がれて、シミが薄くなる
すべてのシミが黒浮きするわけではなく、薄いシミは自然に改善することもあります。
効果が出やすい肌質と年齢層
フォトフェイシャルでもっとも効果が出やすいのは、色白でシミやそばかすがはっきりした肌質です。
IPLはメラニンに反応するため、肌が白いとシミとのコントラストが強く、効率よく反応します。
一方、色黒肌や日焼け肌は、メラニンが多く光が広範囲に吸収されやすく、やけどや色素沈着のリスクが高いので、注意が必要です。
また、30〜40代は紫外線ダメージによるシミが出始め、ターンオーバーも比較的活発なため効果を実感しやすい年代とされています。
ただし、年齢が高くなるほど回復に時間がかかるため、根気よく治療を続けることが重要です。
なお、シミの種類や肌質は自己判断が難しいため、施術前に専門医の診断を受けることが大切です。
フォトフェイシャルの効果が出るまでの期間と持続時間

フォトフェイシャルは、施術後数日~1週間程度で徐々に変化を感じ始めることが一般的です。
1回の施術でも効果を感じられるケースもありますが、複数回継続することでより高い効果を実感できます。
最適な治療間隔
フォトフェイシャルの最適な治療間隔は、肌のターンオーバーに合わせて3〜4週間に1回程度とされています。
短期間にフォトフェイシャルの施術を何度も行ってしまうと肌への負担が大きくなってしまうため、注意が必要です。
効果の持続期間とメンテナンスについて
フォトフェイシャルの効果の維持期間は、肌質やライフスタイルなどによって個人差がありますが、複数回施術を受けている場合には半年から1年程度持続すると言われています。
フォトフェイシャルの効果は永続的なものではありませんが、適切なケアと定期的なメンテナンスを行うことで、効果を長く保つことが可能です。
メンテナンス方法
- 紫外線対策
→日焼け止め・日傘・帽子を毎日活用 - スキンケア
→保湿と美白ケアで肌のバリア機能を維持 - 定期施術
→効果が出た後も2〜3か月に1回(または半年に1回)の施術でシミ予防と美肌維持が可能
しっかりメンテナンスすることで、シミの再発防止や肌のトーンアップ効果をキープできます。
フォトフェイシャルの副作用やダウンタイム

フォトフェイシャルは比較的ダウンタイムが少ない治療といわれています。
しかし、それでもダウンタイムや副作用が発生する可能性はあるので、注意が必要です。
フォトフェイシャルのダウンタイムの主な症状は、以下の通りです。
症状 | 期間 |
---|---|
赤み・腫れ | 当日〜翌日 |
ヒリヒリ感 | 施術直後〜数時間 |
シミ部分の黒浮き | 1週間から10日程度で自然に剥がれ落ちる |
かさぶた | 1週間から10日程度で自然に剥がれ落ちる |
ダウンタイムを最小限に抑え、治療効果を最大限に引き出すためには、徹底した紫外線対策と保湿が重要です。
フォトフェイシャルの副作用・リスクは、以下の通りです。
フォトフェイシャルの副作用・リスク
- 色素沈着
- 火傷
- 白斑
- 毛嚢炎など
肝斑がある場合、フォトフェイシャルによって悪化するケースもあるので、注意が必要です。
フォトフェイシャルの費用相場とクリニックの選び方


フォトフェイシャルを受けたいけど、費用面に不安がある…
という方も少なくありません。
安心してフォトフェイシャルの施術を受けるために、フォトフェイシャルの費用相場とクリニックの選び方をしっかりと把握しておきましょう。
1回あたりの施術費用
フォトフェイシャルの1回あたりの施術費用は、クリニックや地域、使用するマシン、コース契約の有無などによって大きく異なります。
1回あたりの料金相場としては、10,000~30,000円程度が目安です。
ただ、多くのクリニックでは、初回限定料金(トライアル価格)を設定しており、10,000円以下で施術を受けられるケースもあります。
回数プランの有無と総額
フォトフェイシャルの回数プランは、ほとんどのクリニックで用意されています。
回数プランを利用することで、単発で施術を受けるよりも1回あたりの料金が割引されることがほとんどなので、長期的に治療を続けるなら回数プランの利用をおすすめします。
3回コースや5回コースを利用した場合の総額の相場は以下の通りです。
- 3回コース:40,000〜90,000円程度
- 5回コース:50,000〜150,000円程度
ただし、料金に関してはクリニックや地域、使用するマシン、施術範囲によって大きく異なることを覚えておきましょう。
口コミや医師の専門性でクリニックを選ぼう
フォトフェイシャルを受ける際は、価格だけでなく「口コミ」と「医師の専門性」でクリニックを選ぶことが大切です。
クリニック選びのポイント
- 口コミを確認:施術の効果・対応・雰囲気など実際の体験が参考に
※良い口コミだけでなく、悪い口コミもチェックして判断を - 医師の専門性:経験・症例写真・実績数を公式サイトやSNSで確認
- カウンセリングで確認:不安や疑問は事前に相談し、医師との相性もチェック
信頼できるクリニックを選ぶことで、より高い効果と安全な施術が可能になります。
フォトフェイシャルに関するよくある質問

フォトフェイシャルに関するよくある質問にお答えします。
-
治療直後にメイクや洗顔はできる?
-
フォトフェイシャルの治療直後にメイクや洗顔をすることはできます。
施術後の肌は乾燥しやすくなっているので、普段以上に丁寧な保湿を心がけましょう。
-
フォトフェイシャル1回で効果は出る?
-
フォトフェイシャルは、1回の施術でも効果を感じることはあります。
ただ、フォトフェイシャルはレーザー治療のように一気にシミを除去するのではなく、回数を重ねることで徐々にシミを薄くしていく施術です。
期待する効果や肌悩みによっては、複数回受けることでより高い効果を実感することができます。
-
フォトフェイシャルの痛みはどれくらい?
-
痛みの感じ方には個人差がありますが、フォトフェイシャルの痛みは、「輪ゴムで軽くパチンと弾かれるような痛み」と表現されることが多いです。
ほとんどの場合フォトフェイシャルの痛みは我慢できる範囲ですが、痛みに不安がある場合はカウンセリング時に相談することをおすすめします。
-
フォトフェイシャルはシミ以外にも効果がある?
-
先述した通りフォトフェイシャルは、シミ以外にもさまざまな肌トラブルに効果が期待できます。
フォトフェイシャルのシミ改善以外の主な効果は、以下の通りです。
- 肌のトーンアップ
- 毛穴の開きの改善
- 赤ら顔・毛細血管拡張の改善
- 小じわ・肌のハリ・弾力の改善など
あなたの肌悩みにフォトフェイシャルが適しているか、まずはクリニックで相談してみましょう。
-
フォトフェイシャルは何歳から施術可能?
-
フォトフェイシャルは、基本的には何歳からでも施術を受けることが可能です。
ただし、未成年の方の場合、保護者の同意(同意書への署名)を求められるケースが多いことを覚えておきましょう。
まとめ

今回の記事のポイントは、以下の通りです。
- フォトフェイシャルとは、IPLと呼ばれる特殊な光を肌に照射して、シミを含むさまざまな肌トラブルを改善する施術
- 1回目の施術でも効果を実感できることもあるが、より効果を実感するためには5回以上の施術が推奨される
- 効果は永続的なものではないが、適切なケアと定期的なメンテナンスで効果を持続させることができる
- フォトフェイシャルは比較的ダウンタイムが少ない治療だが、ダウンタイムや副作用が発生する可能性はある
- 肝斑がある場合、フォトフェイシャルによって悪化する可能性がある
フォトフェイシャルは、シミを含むさまざまな肌トラブルの改善が期待できる施術で、肌へのダメージが少ないため、ダウンタイムが比較的少ないメリットがあります。
1回目の施術でも効果を実感できることもありますが、より効果を実感するためには複数回施術を受けるのがおすすめです。
フォトフェイシャルの施術を受けるときには、クリニック選びが非常に重要になります。
効果を最大限に引き出して安全に施術を受けるためには、価格だけでなく口コミや医師の専門性をしっかりとチェックしましょう。
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- 経歴
- 北海道大学精神医学教室、北海道大学救急医学教室、東京慈恵医大救急医学教室にて修練を重ねた経験をもつ。また、銀座にて美容皮膚科医として、都内皮膚科クリニックにて、皮膚科医としての勤務経験をもつ。
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