シミ

シミとは?

夏の強い日差しでダメージを受けた肌にシミができて気になる季節です。シミは子供の頃から長年の間、少しずつ紫外線のダメージを受け続けた皮膚に生じ る変化で、初期には肌のくすみ程度で気が付かれないことが多いのですが、日焼けした後に突然色が濃くなり目立ってきます。

一度できてしまったシミは自然に消えることは期待できず、美白効果をうたった化粧品を試してもなかなか効果が見られなくて、悩みのタネになることも少なくありません。
また、一般にシミと言われているものの中には原因や治療法の異なる病態がいくつか含まれています。シミにはどのような種類のものがあるのか、シミと区別する必要のある病気、シミの治療法などについてまとめてみました。

シミの種類

一言でシミといっても、原因や症状の異なるさまざまなタイプのものが含まれています。おもに次のように分類できます。

老人性色素斑(=狭義のシミ)

もっとも一般的に見られる代表的なシミです。
紫外線による皮膚のダメージが主な原因で、長年日光に暴露されてきた顔面や腕、手の甲などにできます。「老人性…」と病名には付いていますが、必ずしも高齢者だけに見られるわけでなく、早い人では20歳台で症状が現われることもあります。

脂漏性角化症(しろうせいかっかしょう)

老人性疣贅 ( ろうじんせいゆうぜい ) と もいいます。
シミが少し盛り上がったように見えるものですが、隆起の程度はさまざまで、ほんのわずかに厚みが増した程度のものから、イボのように大きく 出っ張ったものまであります。また、色も黒いもの、褐色のもの、少し赤くなったもの、肌色のものなど種々です。この中で色が黒くて、隆起の少ないものがシミの範疇に入ります。

肝斑 ( かんぱん)

女性に多い、両頬に左右対称性に広がるシミです。
妊娠・出産をきっかけに現われることがあります。また、日光に当たると悪化するので、夏になると色が濃くなる傾向があります。
過労やストレス、ある種の薬剤(経口避妊薬、抗てんかん薬などの一部)も症状を悪くする要因です。

光線性花弁状色素斑 ( こうせんせいかべんじょうしきそはん )
プールや海で日焼けをした後に、肩や背中の上のほうにできてくるシミで、金平糖あるいはカラスの足跡のような形をしています。
各種レーザー治療が有効です。

ソバカス

雀卵斑(じゃくらんはん)と もいいます。
典型的なソバカスは3歳頃から顔面、頸部、前腕などの紫外線が当たる部位に、直径3mm程度の類円形、表面平坦な褐色斑が多発します。
紫外線の多い夏季に色が濃くなり、冬季に薄くなるのが特徴です。年齢が増すとともに、数が増え、色調が濃くなります。

シミの治療

シミを予防するためには徹底した紫外線対策が必要です。夏の海やプールに行く時は勿論のこと、天気の良い日に外出する時は常に日焼け止めを使用するようにしましょう。
また過度のストレスや過労はシミを悪化させることがありますので、体調の管理も大切です。
できてしまったシミの治療は、以下のようなものが代表的です。どの治療法を選択するのかはケース・バイ・ケースになりますので、専門の医師にご相談下さい。

【外用剤】

HQ4(ハイドロキノン4%クリーム)5g
トラネキサム酸5%ローション 50ml
レチノイン酸クリーム0.05% 5g
ビタミンC誘導体ローション50ml
アスタキサンチン配合ジェル
VCステック(油溶性VC誘導体 85%配合)8.5g

【内服剤】

トラネキサム酸250㎎ 2錠/日 又は 3錠/日
ユベラ錠 50㎎ 2錠/2×
ハイチオール錠80 2錠/日 又は 3錠/日
シナール配合錠 2錠/日 又は 3錠/日

【その他】

サリチル酸マグリコールピーリング
イオン導入
ピコレーザー治療
ダーマペン治療
ポテンツァ治療