思春期ニキビの対策から予防法まで解説|中学生・高校生のニキビは皮膚科で治すべき?
中高生くらいから急に増えることがあり、悩まされる方も多い思春期ニキビ。10代の頃に多くの方が通る道であり自然なことではありますが、大人のニキビとは原因も対策も違うことが重要なポイントです。
そこでこの記事では、思春期ニキビの原因や対策、予防法までを詳しく解説。思春期ニキビが気になっている方は参考にして、トラブルのない肌を目指しましょう。
思春期ニキビとは?
思春期ニキビは10代特有のホルモンバランスの変化によって起きるもので、大人のニキビとはメカニズムが異なります。
思春期ニキビの適切なケアには、思春期ニキビの原因や特徴をきちんと理解しておくことが大切です。
思春期ニキビはなぜできる?
中高生くらいの年代は第二次性徴期と呼ばれ、成長ホルモンや性ホルモンのバランスが変化していく時期です。
体の発達に必要なホルモンの変化である一方、成長ホルモンや性ホルモンが皮脂を過剰分泌させてしまうこともあります。
過剰な皮脂分泌により毛穴詰まりが起きることで、そこにアクネ菌が繁殖し思春期ニキビとなってしまうのです。
思春期ニキビはいつまで続く?
思春期ニキビは第二次性徴期である10代特有のもので、第二次性徴期を過ぎてホルモンバランスが安定する頃にはなくなっていきます。
もちろん、20代になるとニキビが全くできないというわけではありません。ただ、20代以降にできるニキビは思春期ニキビとは異なり、ストレスや生活習慣など様々な要因が絡み合って起こると考えられています。
10代のうちは思春期ニキビに合わせたスキンケアを意識していきましょう。
思春期ニキビの原因は?
思春期ニキビの根本的な原因である成長ホルモンや性ホルモンは体の発達に欠かせないもので、第二次性徴期とされる12~13歳頃から分泌が増え始めるのです。
大人のニキビには様々な原因がありますが、思春期ニキビの原因は基本的にこの「成長期のホルモンバランスによる皮脂分泌」です。
思春期ニキビの原因になる性ホルモンとは
第二次性徴期には、男性と女性で増えるホルモンにも違いがあるのです。男性の場合は男性ホルモン、女性なら女性ホルモン(黄体ホルモン・卵胞ホルモン)が急増することで、過剰な皮脂分泌につながっていきます。
性別ごとの思春期ニキビの原因
性別 | 原因 |
---|---|
男性 | ・男性ホルモンが皮脂分泌を増やし、角質を厚くする ・増えた皮脂が毛穴に詰まりやすくなる ・詰まった毛穴にアクネ菌が繁殖 |
女性 | ・黄体ホルモンが皮脂分泌を増やし、角質を厚くする ・増えた皮脂が毛穴に詰まりやすくなる ・詰まった毛穴にアクネ菌が繁殖 |
このように男性ホルモンと黄体ホルモン(女性ホルモンのひとつ)の働きはとてもよく似ており、皮脂分泌を過剰にし角質を厚くすることで思春期ニキビができやすくなってしまうのです。
第二次性徴期によるホルモン変化はもちろん、10代は受験や進学などストレス・環境の変化も多いことがホルモンバランスの崩れに影響するものです。
また、皮脂分泌の多さやニキビができやすいといった体質には、遺伝も多少関係すると考えられています。
思春期ニキビの特徴
思春期ニキビは季節的に春~夏に多いともされており、炎症のある赤いニキビへ悪化しやすいことも特徴です。
ホルモンの影響で日常的に皮脂分泌が過剰な状態であるため、ニキビを繰り返してしまいがちな方も多いでしょう。過剰な皮脂分泌に考慮したスキンケアで、肌を清潔に保つことが重要です。
思春期ニキビの種類
思春期ニキビの4つの種類
ニキビの種類 | 状態 | 対策 |
---|---|---|
白ニキビ | 初期段階のニキビ。 毛穴が詰まり白っぽく盛り上がった状態。 痛みや炎症はない。 |
つぶさず清潔に保つ。 丁寧な洗顔と正しい生活習慣を意識。 |
黒ニキビ | 白ニキビの毛穴に詰まった皮脂が、酸化して黒くなっている。 痛みや炎症はない。 |
白ニキビ同様に顔と正しい生活習慣を意識。 油分の少ないスキンケアもよい。 |
赤ニキビ | 白ニキビや黒ニキビが悪化して起きる。 赤く腫れている。 痛みや炎症がある。 |
皮膚科などで相談。 薬で炎症を抑える。 メイクなどの刺激を極力控える。 無理につぶさない。 |
黄ニキビ | 赤ニキビが悪化し膿が溜まっている。 膿があるため黄色っぽい。 痛みや炎症がある。 |
皮膚科などで相談。 炎症を薬で抑える。 メイクなどの刺激を極力控える。 無理につぶさない。 |
白ニキビや黒ニキビの状態であれば、適切な洗顔やスキンケアと正しい生活習慣で自然に治ることもあります。
しかし、赤ニキビや黄ニキビは炎症が起きてしまっているので治りづらく、無理につぶすなどするとニキビ跡が残ってしまう可能性も。
赤ニキビや黄ニキビにまで悪化してしまったら、なるべく皮膚科で診てもらうことがおすすめです。炎症を抑える薬なども利用することで、悪化を抑えられます。
思春期ニキビと大人ニキビの違いは?
思春期ニキビは10代特有のホルモンバランスによる過剰な皮脂が原因ですが、大人ニキビの原因は非常に複雑です。
20代以降は10代のような第二次性徴期によるホルモンバランスの変化はなくなるものの、生活環境やストレスなど様々な要因が絡み合い、皮脂分泌やターンオーバーに影響を与えることになります。
大人は日常的にメイクをする習慣がある方も多く、そのような肌刺激が影響することもあるでしょう。
思春期ニキビは単純に皮脂の多い部位にできやすいですが、大人ニキビは頬や口元など、皮脂分泌が少ない部位にできることがあるのも特徴です。
できてしまった思春期ニキビの対策
皮脂分泌が大きく関係している思春期ニキビ。しかし皮脂の分泌自体は10代特有のホルモンバランスの影響によるものなので、急に抑えることはできません。
そんな中でまずできることは、まめな洗顔を行い余分な皮脂や汚れを洗い流すこと。思春期ニキビ対策では毛穴の皮脂詰まりにアクネ菌が繁殖することを防ぎたいので、洗顔は欠かせません。
ただ、ゴシゴシとこすって洗うなど強い刺激は避けるように気をつけましょう。ニキビの炎症を悪化させてしまう可能性もあります。
たっぷりの泡で優しく洗うこと、そして過剰に熱いお湯も避け、32℃程度のぬるま湯で洗うことがポイントです。
思春期ニキビ向けスキンケアや医薬品
過剰な皮脂が影響している思春期ニキビ肌に、大人向けの油分が多いスキンケアはおすすめできません。
ドラッグストアなどでは思春期ニキビ向けのスキンケアラインも売られています。思春期ニキビケア用のスキンケア製品はオイルフリーであるなど、過剰な皮脂とのバランスを考慮した配合になっているのでおすすめです。
また、赤ニキビや黄ニキビのように炎症を起こしてしまっている思春期ニキビは、医薬品の治療薬が有効なこともあります。ニキビ用の医薬品には炎症を抑えるなど、早くニキビを治すための成分が配合されています。
しかし自分の肌に合った医薬品の見極めは難しいので、ひどい思春期ニキビは一度皮膚科で相談してみるのが安心です。
思春期ニキビを作らせないための予防法
思春期ニキビは10代のホルモンバランスによりどうしてもできやすいものですが、極力できないようにするための予防法はあります。
日頃から意識して、思春期ニキビに悩まされない10代を送りましょう。
思春期ニキビ予防のポイント
以下で詳しく解説します。
つぶさない・触らない
思春期ニキビに限らずですが、ニキビを無理につぶして押し出すと炎症が悪化することがあります。それどころか、肌にダメージが残り色素沈着することで、ニキビ跡が残る可能性も。
また、ニキビが気になってしまうゆえに頻繁に触れてしまうのも、雑菌が繁殖する原因となりえるので避けましょう。
ニキビができたところは髪の毛なども極力触れないようにして、清潔に保つことが重要です。
正しい洗顔
余計な皮脂を落とすために洗顔は不可欠ですが、過剰な洗顔やゴシゴシ洗うなどといった「間違った洗顔」は禁物です。
洗顔が必要といっても1日に何度も洗顔料で洗っていると、肌に必要な潤いまで奪ってしまうことになります。また、強い刺激はニキビの炎症を悪化させることにもなりかねません。
部活などで汗をかいた時にぬるま湯で流す程度はよいですが、洗顔料でしっかり洗うのは朝晩のみにしましょう。
保湿はきちんとする
思春期ニキビができている方は肌がオイリーな傾向なので、洗顔後の保湿は必要ないと思うかもしれません。しかし皮脂が多くても保湿はきちんとしないと、肌に必要な水分を補うことができないのです。
水分不足で乾燥した肌は、潤いを補うためにさらに皮脂を過剰に分泌してしまうこともあります。
とはいえ大人向けの油分が多いスキンケアを使う必要はないので、思春期ニキビケアに特化したさっぱりタイプのアイテムを選ぶようにするとよいでしょう。
規則正しい生活習慣
思春期ニキビは成長期特有のホルモンバランスが主な原因とはいえ、ジャンクフードばかり食べている・睡眠不足が続いているなど、生活習慣の乱れもニキビの悪化につながります。
健康な肌を作るためのビタミン・タンパク質・ミネラルがしっかり摂れる食事を心がけ、きちんと睡眠も取るように気をつけましょう。栄養バランスや睡眠の質も、肌の健康状態に大きく影響を与えます。
ストレスをためない
10代は受験や学校での人間関係など、色々な悩みも起こりやすい時期です。そのような悩みからくるストレスが、ホルモンバランスに影響を与え思春期ニキビにつながることも。
しかし暴飲暴食などでストレス発散するのは逆効果なので、適度な運動や趣味に没頭するなど、自分なりの健康的なストレス発散法を見つけましょう。
UVケアにも気をつける
ニキビで炎症を起こしている部位はデリケートなので、そこに紫外線ダメージが加わると悪化の原因になる可能性も。また、ニキビ跡になり長期的に残ってしまうことも考えられます。
冬でも日焼け止めを使用して、紫外線ダメージからは守ってあげることが大切です。ただ思春期ニキビのできている肌には刺激を極力与えたくないので、敏感肌向けの日焼け止めや、油分の少ないさっぱりしたジェルタイプなどがよいでしょう。
また、日焼け止めを使用した肌はきちんと洗顔して、日焼け止めを落とすことも大切です。
まとめ
思春期ニキビの原因や対策・予防法について解説しました。
大人ニキビと違う思春期ニキビは、皮脂分泌が大きく影響しています。まめな洗顔で清潔に保ち、ひどい場合は皮膚科にも相談しながら、早く治してニキビ跡を防ぎましょう。
ニキビは皮膚科で一緒に治そう
どこに行ってもニキビが治らない
ニキビが治ってもまた再発してしまう
治療を始めてから悪化しているような気がする
今のニキビ治療をこのまま続けても大丈夫?
ニキビに関する悩みは
MBCが解決します
MBCのニキビ治療とは?
- 美容皮膚科との連携
ニキビ治療だけでなく、ニキビ跡の治療や美肌治療など、幅広いニーズに対応可能 - 最新機器の導入
最新のレーザー機器や治療法を取り入れ、効果的な治療を目指している - 女性医師による丁寧な診察
女性医師が診療を担当しているため、女性ならではの悩み相談もしやすい - 完全個室
プライバシーに配慮した完全個室での施術が受けられる - 土日祝日も診療
平日忙しくて通院できない方も利用しやすい
ニキビの状態別
おすすめのニキビ治療
白や黒のポツポツしているニキビ | 赤く腫れているニキビ | 黄色く膿んでいるニキビ | ニキビ跡 |
---|---|---|---|
殺菌作用のある洗顔料やローションがおすすめ | 炎症を抑えるローションやクリームがおすすめ | 抗生物質配合の塗り薬がおすすめ | ニキビ跡の種類に合わせた治療がおすすめ |
▼ | ▼ | ▼ | ▼ |
・洗顔 ・保湿 ・ピーリング | ・抗菌剤 ・炎症を抑える薬 ・冷やす | ・抗菌剤 ・炎症を抑える薬 ・面ぽう圧出 | ・ピーリング ・イオン導入 ・フォトフェイシャル |
監修医師
立花 義浩
- 資格
- 精神保健指定医
日本精神神経学会専門医・指導医
麻酔科標榜医
日本医師会産業医
日本体育協会スポーツドクター
- 経歴
- 北海道大学精神医学教室、北海道大学救急医学教室、東京慈恵医大救急医学教室にて修練を重ねた経験をもつ。また、銀座にて美容皮膚科医として、都内皮膚科クリニックにて、皮膚科医としての勤務経験をもつ。
カテゴリー