シミの改善におすすめの薬や予防効果が期待できる化粧品について解説!
- シミを改善するにはどうしたらいいの?
- 自宅ケアでどうにかならない?
いつの間にかできてしまったシミを前に、このようにお考えの方も多いでしょう。
シミは放置すると色濃く目立つようになる場合がほとんど。
しかし予防は可能ですし、ケア次第である程度目立たなくなることもあります。
そこで今回は、シミの改善方法を詳しく解説していきます。
シミの改善におすすめの薬
シミの改善はレーザーによる治療が一般的です。
確かにレーザー治療であれば、短期間で高い効果を期待できます。
ただし、レーザ治療に向かない種類のシミも存在しますし、たとえ改善したとしても以前と同じケア方法であれば再びシミに悩まされる可能性は十分あります。
そのため、日頃のセルフケアでシミを改善、または防ぐ方法を理解しておくことはとても大切です。
セルフケアの方法としては、以下の3つ。
- シミに効く薬を使用する
- シミを防ぐスキンケア化粧品を使用する
- 食生活を改善する
まず薬を使用する場合ですが、市販薬を購入するとき気を付けたいのは、以下の2点です。
- 医薬部外品ではなく医薬品を選ぶ
- 含まれる成分や配合量をチェックする
ドラッグストアなどには商品名からシミに効くと連想される医薬部外品が多く販売されています。
医薬部外品と医薬品の違いは下記をご覧ください。
医薬品 | シミの治療や予防を目的とした薬のことです。 配合されている有効成分の効果が厚生労働省に認められたものを指します。 |
---|---|
医薬部外品 | 症状の防止や衛生を目的として作られた製品です。 厚生労働省に認められた有効成分が一定濃度以下を条件に配合されているものです。 |
医薬品はその効能を公的機関が認めた薬です。
いっぽうの医薬部外品は有効成分の濃度が低く、予防や衛生をおもな目的としており薬ではありません。
市販薬を購入するときは、「第〇類医薬品」と表記されている薬を購入しましょう。
ちなみに、現在のところ市販されている外用薬はなく、内服薬のみとなります。
シミ改善の効果がある成分が配合された薬がおすすめ
前述のとおりシミ改善を目指すのであれば、医薬部外品ではなくシミへの有効成分を多く含む薬剤でのケアがおすすめです。
シミの原因であるメラニンは、もともと無色のアミノ酸なのですが、紫外線などの刺激によって黒色メラニンに変換されます。
通常ですと生成されたメラニンは肌の新陳代謝によって押し上げられ体外に排出されますが、ターンオーバーの乱れなどにより体内に蓄積されシミとなります。
シミの薬は、黒色メラニンに変換されるのを阻害または抑制するもの、メラニン色素を薄くするもの、排出を促すものなどさまざまです。
市販のシミ治療薬に配合されている代表的な成分は以下の3つです。
有効成分 | 効能・特徴 |
---|---|
L-システイン | 皮膚や髪の毛を構成するアミノ酸の1つで、 シミを防ぐと共に代謝を活発にして排出を促す作用があります。 肝臓の解毒作用もあるため、二日酔いにも効果を発揮します。 |
トラネキサム酸 | 止血や抗炎症作用があり医療現場で広く使われる成分で、 メラニン色素の生成や炎症を抑えます。 美容業界ではおもに肝斑の治療に用いられます。 |
ビタミンC | メラニン色素の過剰な生成を抑え、 酸化して黒くなったメラニンを薄く(還元)します。 コラーゲンを生成する際に必要不可欠な成分です。 |
上記のほかにも、代謝を高めるビタミンBや抗酸化作用や血行促進作用のあるビタミンEなどが含まれる場合も多いです。
市販薬の場合は、安全性の観点から有効成分の上限が定められています。
- 病院でシミに効く薬を処方してもらえる?
- 市販薬よりも効果がある?
このような疑問もあるでしょう。
美容クリニックや皮膚科などの医療機関でも、シミの治療薬を処方してもらえます。
医療機関では、内服薬とともに外用薬の処方も可能です。
医療機関で処方される治療薬は医師の指導を得られることから、市販薬に比べ有効成分の濃度が高く、そのぶん効果も得られやすいと言えます。
シミの治療薬として、医療機関で処方される代表的な薬は以下のとおりです。
内服薬
トラネキサム酸 | アミノ酸の一種でメラニンを抑制し炎症を抑えます。 シミだけでなく肌荒れやニキビの予防にも効果的です。 |
---|---|
シナール | ビタミンCを主成分とする複合ビタミン剤です。 シミの生成を抑えメラニンの還元作用もあります。 |
ユベラ | ビタミンEを有効成分とし血行促進や抗酸化作用のある薬剤です。 肌の酸化を防ぎシミやシワ、たるみやくすみの改善も期待できます。 |
外用薬
ハイドロキノン | メラニン色素の生成を抑える作用があります。 肝斑、炎症後色素沈着の改善効果が期待できます。 |
---|---|
トレチノイン | 角質を剥がして皮膚の再生を促進させる作用があります。 シミやくすみの改善が期待できます。 |
なお、医療機関を受診する場合、一般的なシミの治療は保険が適用されません。
また、効く薬ほど副反応が出やすいことを理解し、体調や肌状態の変化には気を配ることが大切となります。
シミ予防の効果が期待できる化粧品
つづいてのセルフケア方法は、シミの予防効果が期待できる化粧品を取り入れることです。
化粧品は薬とは異なり作用が非常におだやかで、肌の清潔や潤いを保つもの。
継続的な使用により、シミのできにくい健康的な肌に導いてくれます。
シミ予防の効果が期待できる成分が配合された化粧品がおすすめ
シミ予防の効果が期待できる化粧品はどれなのか?気になりますよね。
化粧品には「薬用化粧品」と表記されてた製品があります。
これは肌の清潔や潤いを助けることに加え、厚生労働省の許可した有効成分が一定濃度以下を条件に配合されているものを指します。
つまり薬用化粧品も医薬部外品の一種。
医薬部外品と一般化粧品の違い
医薬部外品
厚生労働省により認められた有効成分が一定濃度以下を条件に配合されているもの。
一般化粧品
医薬部外品よりも効果は穏やかで、清潔や健やかに保つなどの目的で使用されるもの。
セルフケアには、薬用化粧品または医薬部外品と表記のある製品をおすすめします。
シミの予防や改善について、公的機関に効能を認められた成分は下記のとおりです。
成分 | 効能 |
---|---|
アスコルビン酸(活性型ビタミンC) エチルアスコルビン酸(ビタミンC誘導体) アスコルビン酸グルコシド(ビタミンC誘導体) リン酸L-アスコルビルマグネシウム リン酸L-アスコルビルナトリウム | メラニンの酸化抑制 メラニン色素の還元 |
4-メトキシサリチル酸カリウム塩(4MSK) | メラニンの生成を抑制 ターンオーバーを整える メラニンや古い角質の排出を促す |
リノール酸S | メラニンの生成を抑制 ターンオーバー促進 |
デクスパンテノールW | ターンオーバーの促進 メラニンの分解を促す |
アデノシン一リン酸二ナトリウムOT | ターンオーバーの促進 |
アルブチン | メラニンの生成を抑制 |
カモミラET | メラニンの生成を抑制 保湿・消炎・血行促進 |
トラネキサム酸 | メラニンの生成を抑制 抗炎症作用 |
ナイアシンアミド | コラーゲンの生成促進 メラニンの生成抑制 血流改善作用 ※高濃度ビタミンCとの併用は要注意 |
プラセンタエキス | 抗炎症作用で細胞を修復 過剰な活性酸素の発生を抑制 |
ルシノール コウジ酸 エラグ酸 マグノリグナン | メラニン色素の生成を阻害 |
非常にたくさんの種類があるため、どれが良いのか迷いますよね。
それぞれシミができるメカニズムのなかでアプローチする部分はバラバラ、そして個々のシミ状態に適した製品を見極めるのは至難の業といえます。
そのため、まずは異なる化粧品シリーズを組み合わせるなど、多くの成分を使用することから始めてみてください。
そのなかで気に入った使用感の化粧品を選択していくとよいでしょう。
1つ目は、敏感肌の人は刺激の少ない「アスコルビン酸グルコシド」と表記されたビタミンCを含む製品を選ぶことです。
ビタミンCはシミ対策に加え、コラーゲンを生成する際に必要不可欠な成分であり、健康な肌状態を保つ上では重要な役割を担っています。
そのいっぽうで、肌の弱い人にとっては強い刺激となることもある成分です。
作用の強弱は下記をご覧ください。
ビタミンCの種類 | 作用 |
---|---|
アスコルビン酸 (活性型ビタミンC) | 強め |
3-O-エチルアスコルビン酸 (ビタミンC誘導体) | 普通 |
アスコルビン酸2-グルコシド (ビタミンC誘導体) | 穏やか |
2つ目は、ビタミンCとナイアシンアミドを併用しないことです。
これら2つの成分を併用すると、赤みやかぶれといった症状を引き起こすことがあるため、敏感肌の方はとくに注意が必要です。
シミに効く有効成分は、クリームや美容液に多く含まれる傾向にあるため、化粧水や乳液と合わせてのケアをおすすめします。
シミ改善効果が期待できる食べ物
シミ対策として根本的な部分は、やはり毎日の食事です。
健康的な食生活は、外的刺激に強くシミのできにくい肌を作っていきます。
とくにシミに効果的といわれるのは、ビタミンCやビタミンA、ビタミンEなどの栄養素です。
ビタミンC
ビタミンCは、シミのもととなるメラニン色素の生成を抑えるだけでなく、できてしまったシミを薄くする効果も期待できる栄養素です。
美肌には欠かせないコラーゲンの生成を助けるはたらきもあるため、肌のハリやツヤの改善にも効果的。
ビタミンCをタンパク質に合わせると栄養素の吸収率が高まり、またビタミンAやビタミンEと合わせることで相乗効果を得られます。
ビタミンCは水に溶けやすいという性質を持つため、生あるいは水を使用しない電子レンジ加熱での摂取をおすすめします。
ビタミンA
ビタミンAは、皮膚や粘膜そして目の健康維持にも欠かせない栄養素です。
身体に潤いをもたらす作用があり、皮膚の角化を防ぎ爪や髪の毛などを健やかに保つはたらきもあります。
また新陳代謝を促したり細菌感染を防いだりと、肌の健康を守るためには大切な栄養素です。
ビタミンAは脂溶性なので、油と一緒に調理することで体への吸収率が高まります。
ビタミンE
ビタミンEは、強い抗酸化作用に加え、紫外線などの刺激から肌を守るはたらきもしてくれます。
これにより、体全体の老化やガン、生活習慣病の予防につながります。
血流促進作用によりメラニン色素の排出が促され、シミやくすみにも効果的。
ビタミンEはビタミンCと合わせると抗酸化作用がさらに高まりますし、一緒に摂ることでビタミンAの効果を高める作用もあります。
そのほか、肌に良いとされる食品は下記をご覧ください。
栄養素 | 作用 | 食品 |
---|---|---|
ビタミンC | メラニンの生成抑制 メラニン色素還元 | アセロラ・赤パプリカ・柑橘類・ブロッコリー・キウイなど |
ビタミンA | 肌の角化防止 皮膚や粘膜の維持 | ほうれん草・にんじん・かぼちゃ・肉類・乳製品など |
ビタミンE | 血行促進 抗酸化作用 | たまご・レバー・アーモンド・アボカド・うなぎなど |
L-システイン | 抗酸化作用 ターンオーバーの正常化 | 牛レバー・鮭・いくら・のり・大豆・小麦など |
リコピン | メラニンの生成抑制 抗酸化作用 | トマト・あんず・柿・ピンクグレープフルーツなど |
ポリフェノール | 抗酸化作用 メラニンの生成抑制 | 赤ワイン・チョコレート・ココア・コーヒーなど |
オメガ3 | 肌細胞の機能向上 | サバ・サーモン・いわし・あじ・甲殻類・貝類など |
エラグ酸 | メラニンの生成抑制 | いちご・ブルーベリー・ラズベリー・ザクロなど |
このようにシミに効果的な食べ物はたくさんありますが、忙しくて食事に気をつかえないという場合は、サプリメントを活用するのもよいでしょう。
ここで1つ注意点として、食物のなかには紫外線の吸収率を高める「ソラレン」という成分を含むものがあります。
ソラレンを多く含む食べ物
オレンジなどの柑橘系・キウイ・セロリ・パセリ・イチジク・キュウリ・ブロッコリーなど
美肌を目指して食事に気をつかっても、シミの原因となる紫外線の影響を強く受けてしまっては台無しですよね。
そのため、これらの食材は朝食ではなく、夕食時に食べるなど時間帯を工夫してみてください。
また、どんなに良い栄養素も過剰摂取すれば深刻な健康被害を招く可能性があります。
あくまでも、バランスよく身体がよろこぶ栄養素を毎日コツコツと摂取しましょう。
まとめ
今回はシミの改善方法について詳しく解説しました。
医療機関に受診する時間のない方も、以下の3点でシミの改善を目指せます。
- シミに効く薬を使用する
- シミを防ぐスキンケア化粧品を使用する
- 食生活を改善する
これらの方法は、レーザー治療のような即効性はありません。
しかし、毎日の丁寧なケアによって大きく改善するケースも存在します。
ぜひ、今回紹介したセルフケアを実践して素肌の変化を実感してくださいね。
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監修医師
立花 義浩
- 資格
- 精神保健指定医
日本精神神経学会専門医・指導医
麻酔科標榜医
日本医師会産業医
日本体育協会スポーツドクター
- 経歴
- 北海道大学精神医学教室、北海道大学救急医学教室、東京慈恵医大救急医学教室にて修練を重ねた経験をもつ。また、銀座にて美容皮膚科医として、都内皮膚科クリニックにて、皮膚科医としての勤務経験をもつ。
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