デリケートゾーンにニキビができる原因は?陰部のできものの対策法

ニキビがデリケートゾーンにできても「恥ずかしくて病院に行けない」「誰にも相談できない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
デリケートゾーンは蒸れや雑菌の繁殖が起こりやすく、ニキビができやすい部位です。
この記事では、デリケートゾーンにニキビができる原因や、対策方法を解説します。
デリケートゾーンのニキビに効果が期待できる市販薬の選び方も紹介するため、参考にしてみてください。
デリケートゾーンにニキビができる原因

デリケートゾーンのニキビは摩擦や蒸れによる毛穴の詰まり、細菌の繁殖などが主な原因です。
- 下着による摩擦・圧迫
- 細菌の繁殖
- ホルモンバランスの乱れ
- 低用量ピル・アフターピルの服用
デリケートゾーンは下着やタイトな服装などで摩擦が起きやすく、着席などの日常の動作でも圧迫される部分です。
過剰に摩擦・圧迫が繰り返されると肌の防御反応が働き、皮脂を多く分泌するようになりニキビができやすくなります。
女性の場合はおりものや生理の影響で蒸れやすく、雑菌が繁殖しやすくなっています。
また、他の部位と比べてVIOなどデリケートゾーンは毛が多く、蒸れや雑菌が繁殖する原因にもなります。
さらに、女性ホルモンの乱れもニキビができる原因となり、デリケートゾーンのニキビも例外ではありません。
女性ホルモンには皮脂を多く分泌させる効果があるため、生理やストレスによってホルモンの分泌量が乱れるとニキビが増悪します。
ニキビにお悩みの方の中には、ピルを服用している方も多いのではないでしょうか。
ピルは合成された女性ホルモン剤であり、服用した際にホルモンバランスが乱れる可能性があります。
服用を続けていくうちにホルモンバランスが安定しますが、服用開始時や休薬期間はホルモンバランスが乱れてニキビができやすくなるため注意が必要です。
デリケートゾーン(陰部)にできるニキビ以外のできもの

デリケートゾーンに発生するできものは、ニキビ以外にも様々な種類があり、原因や対処法が異なります。
デリケートゾーンは衣類による摩擦や蒸れ、自己処理など外部からの刺激を受けやすい部位です。
そのため、毛穴の炎症である毛嚢炎や、下着や洗剤による接触性皮膚炎、ウイルス感染によるヘルペスなど、ニキビとは異なる原因でできものが生じることがあります。
- 毛嚢炎(もうのうえん)
- 接触性皮膚炎
- 粉瘤
- 疥癬
- バルトリン腺嚢胞
- 性感染症
接触性皮膚炎は下着やコンドームなどの刺激が皮膚に加わり、かゆみやヒリヒリ感などを伴う湿疹が発生します。
粉瘤は皮膚の下にできた袋状の組織に皮脂・角質が溜まったもので、良性の皮下腫瘤です。
数ミリ~数センチほどのしこりが生じ、強く押すとドロドロしたものが出る場合があります。
バルトリン腺嚢胞は膣の入り口付近の両側にあるバルトリン腺が詰まり、腫瘍や膿疱が生じる病気です。
また、性感染症もデリケートゾーンにできものが発生する場合が多く、ニキビと見分けがつかない場合も少なくありません。
性病名 | 特徴 |
---|---|
ヘルペス | ・オーラルセックスを含む性行為により感染する ・デリケートゾーンに潰瘍や小さな水疱が複数発生する ・発熱、倦怠感、便秘、痛みを伴うケースがある |
尖圭コンジローマ | ・ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因 ・ピンクや褐色のイボができ、カリフラワー状や鶏冠状になるケースがある |
梅毒 | ・梅毒トレポネーマの感染が原因 ・ただれやしこりができ、時間をおいて神経や血管・心臓への異常や全身への腫瘍ができる |
ニキビと性感染症の症状を見分けることは難しく「どうせニキビだろう」と自己判断してしまうと、症状が悪化したり治療が困難になったりする可能性があります。
デリケートゾーンにできものができた場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
毛嚢炎とは
デリケートゾーンに発生するできものの中に、ニキビと症状の似た「毛嚢炎」があります。
毛嚢炎(もうのうえん)は、毛穴の奥にある毛包という部分に細菌などが感染し、炎症を起こす皮膚の病気です。
- 赤い丘疹
- 白や黄色の膿疱
- 軽いかゆみや痛み
毛嚢炎は皮膚の常在菌である黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌などの雑菌が、毛穴にできた小さな傷口から侵入し感染することで起こります。
特に、VIOのムダ毛処理の際にカミソリによって皮膚に傷が付き、傷口から細菌が浸入するケースが少なくありません。
初期症状としては毛穴の根元が赤くなったり、白い膿を持った小さな吹き出物が発生します。
その後、症状が進行すると「癤(せつ)」と呼ばれる、硬く腫れたしこりとなり、強い痛みや赤み・熱感を伴う場合が多くあります。
さらに悪化すると、複数の癤がつながって膿が広範囲に溜まった「よう」という状態になり、発熱や倦怠感などの全身症状が現れる可能性があるため注意が必要です。
毛嚢炎は初期の軽い症状であれば、清潔に保つことで自然に治癒することもあります。
しかし、「癤」や「よう」のように悪化している場合は、セルフケアでの治療は困難です。
重症化した毛嚢炎は、皮膚を切開して膿を排出する処置が必要となるケースも少なくありません。
毛嚢炎がなかなか治らない場合や、悪化している場合は速やかに皮膚科を受診し、適切な診断と治療を受けましょう。
デリケートゾーンにできたニキビのケアや対策法

デリケートゾーンにできたニキビは、通気性の良い下着や正しいケアなどの対策が重要です。
下着は製品によって通気性が悪かったり、締め付けがきつかったりします。
通気性の良い下着にすることで蒸れを防ぎ、雑菌の繁殖を抑えることが可能です。
また、日常的に座っている時間が長い場合は、デリケートゾーンが過度に圧迫されてしまうため、長時間座りっぱなしにならないよう注意しましょう。
入浴の際はデリケートゾーンをタオルで強く洗ったりせず、十分に泡立てた石鹸で優しく洗います。
デリケートゾーンの保湿も重要ですが、オイル系の保湿剤はニキビができやすくなるため避けましょう。
通常のボディークリームではなく、デリケートゾーン用の低刺激の保湿剤がおすすめです。
また、デリケートゾーンのニキビ対策として、VIOの脱毛も効果が期待できます。
VIOの脱毛をしておくと陰毛による蒸れを防げ、自己処理による肌へのダメージを解消できます。
デリケートゾーンのニキビは、日常生活の改善や陰部を清潔に保つなどセルフケアで対策を立てましょう。
デリケートゾーンのニキビは市販薬で治る?

デリケートゾーンにできたニキビは、軽度であれば市販薬で治すことも可能です。
市販のニキビ治療薬はインターネットや、ドラッグストアなどで比較的容易に入手できます。
配合されている成分は薬によって異なるため、ニキビの治療に有効な成分を選択しましょう。
- 抗炎症成分
- 抗菌成分
- ステロイド
基本的に、ニキビや毛嚢炎はアクネ菌や黄色ブドウ球菌などの雑菌が原因のため、ニキビ治療薬には抗菌成分が配合されています。
アクネ菌に特化したニキビ薬もありますが、ニキビと毛嚢炎の見分けは付きづらいため、さまざまな菌に効果能ある抗菌成分を選択しましょう。
赤ニキビや黄色ニキビなど炎症を伴うニキビは、抗炎症成分が配合されている市販薬がおすすめです。
ステロイドも炎症を抑える効果が期待できますが、免疫力を抑える作用もあるため単独で使用するとニキビを悪化させる可能性があります。
また、ステロイドは効果の強さによってランクがあり、ニキビの状態に合わせて選択しましょう。
市販のニキビ治療薬には軟膏タイプとクリームタイプがあり、使い心地が異なるためお好みで選べます。
患部に塗布する場合は、お風呂上りなど清潔な状態でおこなってください。
市販のニキビ治療薬を使用しても症状が改善されない場合は、ニキビ以外の病気の可能性があります。
- 1週間以上経っても治らない
- できものが大きくなっている
- できものが複数できている
- 水泡を伴う
- 痛み・違和感が強い
デリケートゾーンのできものはニキビや毛嚢炎・性感染症などさまざまな原因が考えられます。
市販のニキビ治療薬を使用しても一定期間症状が改善されない場合は、自己判断せず早めに医療機関で診断してもらいましょう。
まとめ

デリケートゾーンは蒸れや雑菌の繁殖が起こりやすく、ニキビや毛嚢炎が発生しやすい部分です。
- デリケートゾーンのニキビの原因は摩擦や圧迫・蒸れ・雑菌の繁殖などがある
- デリケートゾーンにはニキビ以外に、毛嚢炎や性感染症などさまざまなできものが発生する
- 毛嚢炎は細菌が毛包に感染することで発症し、ニキビと見分けがつきにくい
- デリケートゾーンのニキビは通気性を良くし、清潔に保つことで予防できる
- デリケートゾーンのニキビは市販薬でも治療できる
デリケートゾーンのニキビは炎症を伴うと立ち座りなどの日常の動作がつらくなるため、悪化を防ぐためにも早めに適切なケアをおこなうことが重要です。
市販薬を使用してもなかなか症状が改善しない場合は、ニキビ以外の可能性が高いため医療機関を受診して適切な治療を受けましょう。

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監修医師
立花 義浩
- 資格
- 精神保健指定医
日本精神神経学会専門医・指導医
麻酔科標榜医
日本医師会産業医
日本体育協会スポーツドクター
- 経歴
- 北海道大学精神医学教室、北海道大学救急医学教室、東京慈恵医大救急医学教室にて修練を重ねた経験をもつ。また、銀座にて美容皮膚科医として、都内皮膚科クリニックにて、皮膚科医としての勤務経験をもつ。
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