ニキビの原因・種類をチェック!正しい治し方や予防方法を徹底解説

目に見えてわかりやすい肌悩みとして代表的な「ニキビ」。

治ってもまたできる」「原因も対策もわからず長引いてる」など、悩まされている人は多いのではないでしょうか。

ニキビを克服するには、原因と種類を知って正しいケアをすることが何よりも近道です。

この記事で詳しく紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

ニキビとは?なぜできる?

ニキビ肌

ニキビとは「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」という名前がついた皮膚疾患で、主におでこや頬、口周りや顎周りにできることが多く、10代から大人まで幅広い世代を悩ませる代表的な肌トラブルの1つです。

さまざまな原因によって、過剰な皮脂が発生したり毛穴に皮脂が詰まったりすることで炎症を起こすと、ニキビが生まれます。

数日で治るものから人目につく大きさになるもの、ニキビ跡として凹みが残るものまであり、状態に合わせて適切な対応が必要です。

ニキビができる原因は?

鏡を見つめる女性

ニキビができる主な原因は3つあります。

毛穴の詰まり

一つ目は「毛穴の詰まり」です。

私たちの肌の一番外側にある角質層には「ターンオーバー」という仕組みがあり、定期的に入れ替わっています。

しかし、このターンオーバーが刺激や体調によって乱れてしまうと、古い角質がそのまま肌に残り、肌に厚みを増したり毛穴の出口をふさいでしまったりすることも。

すると、通常は汗と一緒に排出されるはずの皮脂が毛穴にとどまり、その結果、ニキビにつながってしまいます。

過剰な皮脂の分泌

二つ目は「過剰な皮脂の分泌」です。

皮脂の分泌には性ホルモンが大きく関わっていて、思春期やストレス、女性は月経前後などによりホルモンバランスが大きく変化します。

それによって皮脂の分泌を増加させ、ニキビができやすくなります。

ニキビの原因「アクネ菌」の増殖

3つ目は「アクネ菌の増殖」です。

アクネ菌とは、ニキビの元となる皮膚常在菌の1つで誰にでも存在しますが、皮脂を栄養源にして酸素を嫌う性質があります。

そのため、大量の皮脂があり毛穴が塞がれて密閉された環境は、アクネ菌にとっては非常に居心地が良く、大量に増殖していきます。

増殖したアクネ菌が炎症を引き起こす物質を作り出し、赤く腫れ上がったり膿が溜まったりするなど、ニキビの症状を悪化させます。

ただし、背中にできるニキビ長期にわたる時は、真菌(カビ)や内科系の疾患による場合があるので、早めに医師に相談するようにしましょう。

ニキビの種類と治し方

ニキビの種類

ニキビには段階別に種類があり、それぞれにあった適切な治し方があります。

白ニキビ

特徴
    • ・痛みはない
    • ・小さくて中心部がほんのり白い
    • ・肌に触れると若干凹凸を感じる

 

毛穴に皮脂が詰まり、皮脂表面に白く小さな点がある状態です。

毛包(毛根を包んでいる皮膚組織)が少し広がりつつあり、痛みはありませんがアクネ菌が増え始めているニキビの初期段階です。

この時期の対策としては、これ以上進行しないように毛穴詰まりの原因となる皮脂や汚れを洗顔で優しく取り除いていきます。

早く治したいからといって、スクラブやゴシゴシ洗いなどの摩擦は逆効果になるので注意しましょう。

黒ニキビ

特徴
    • ・痛みはない
    • ・小さくて中心部が黒くなっている
    • ・鼻周りに多くできる

 

白ニキビが進行した状態で、詰まった皮脂が盛り上がって毛穴表面が開いた状態です。

この段階も痛みはありませんが、皮脂が空気と触れることで酸化するため中心部分が黒く見えます

対処方法は基本的に白ニキビと同様です。

白ニキビよりも目立つため、無理に押し出したり強い洗顔をしたりする人もいますが、強い刺激は肌に負担をかけて毛穴を広げてしまう可能性があるため、むやみに取り除かないようにしましょう。

赤ニキビ

特徴
    • ・炎症や痛みが出ている
    • ・全体的に赤く腫れ上がっている

 

増殖したアクネ菌が、炎症を引き起こす物質を作り出している時期で、皮膚は赤く腫れ上がっています

炎症や痛みが起こっている状態であるため、洗顔やスキンケアとともに、薬剤を使って早めに炎症を抑えることが大切です。

また、むやみに触れると悪化の原因になりますので、スキンケアやメイク時の刺激にも注意しておきましょう。

黄ニキビ

特徴
    • ・痛みが強くなる
    • ・赤ニキビよりも大きく腫れている
    • ・中心部が黄色い

 

赤ニキビがさらに悪化した状態で、化膿して黄色い膿(うみ)がたまった状態です。

赤く腫れ上がって中心は黄色く見えるのが特徴的で、重症化すると凹凸のあるクレーター状のニキビ跡を残してしまうことがあります。

赤ニキビと同様、薬剤で早めに痛みや炎症を抑えることを優先しましょう。

かなり進行した状態で肌のダメージも深く、治った後も色素沈着や凹みのあるクレーターのようなニキビ跡にやりやすいので、無理に潰したり触れたりするのは絶対にやめましょう。

ニキビは早めに対処することで進行を抑えられ、跡が残る可能性を減らせます。

対処方法に迷ったら、自己判断せず早めに医療機関を受診するのがおすすめです。

大人ニキビと思春期ニキビの原因は?

チェックポイント

一般的に、思春期にできるものを「ニキビ」、大人にできるものを「大人ニキビ(吹き出物)」と区別して呼びますが、皮膚で起こる現象は同じで、原因が異なります。

ニキビの種類 主な原因
ニキビ ・思春期のホルモンバランスの変化
大人ニキビ (吹き出物) ・ストレス ・生活習慣 ・喫煙 ・女性は月経前のホルモンバランスの変化

思春期にできるニキビの原因の多くは、「アンドロゲン」という男性ホルモンが活発化することによる皮脂分泌の増加で、成人になるにつれて徐々に落ち着いてきます。

大人ニキビの場合は、不規則な生活習慣や偏った食事、ストレスや喫煙といったものが中心になるため、日頃から乱れやすい人は気をつけるようにしましょう。

女性の場合は、月経前後に男性ホルモンに似た「プロゲステロン」という黄体ホルモンの影響で皮脂の分泌が増えるため、ニキビができやすくなることがあります。

ニキビの予防方法

スキンケア用品

最後にニキビの予防方法を紹介します。

丁寧なスキンケア

ニキビの予防として日頃のスキンケアは欠かせません。

スクラブなどの刺激が強い洗顔は避け、たっぷりの泡などを使った摩擦レスな洗顔で優しく洗い上げるようにしましょう。

洗顔後は清潔なタオルで水分を拭き取り、肌の土台となる「保湿」をしっかりと行います。

スキンケアを選ぶ際は、「ニキビ肌用の薬用タイプ」や油分が配合されていない「オイルフリー」、ニキビができにくい処方になっている「ノンコメドジェニックテスト済み*」のものを選ぶのがおすすめです。

*全ての肌にニキビができないというわけではありません。

紫外線対策

紫外線は肌にとって影響が大きく、ニキビができやすい肌にとっても例外ではありません。

肌が紫外線によってダメージを受けると、ターンオーバーの乱れによる毛穴詰まり皮脂の酸化炎症ニキビ跡の黒ずみなどを引き起こします。

季節によって量は異なりますが、紫外線は1年中降り注いでいますので、どの季節も紫外線対策はしっかりしておきましょう。

栄養バランスの取れた食事

ニキビ予防のためには、バランスの良い食事がとても重要です。

脂質の多いジャンクフードや糖質の多い洋菓子、過度なアルコールや辛い食べ物は皮脂分泌を増やし、炎症を引き起こします。

反対に過度なダイエットや、ニキビの発生を心配して「脂質は一切取らない」などの極端な食事も、栄養バランスが崩れてしまいニキビをはじめとした肌トラブルが生まれやすくなります。

栄養バランスを意識しながら、過度な食事調整をしないようにしましょう。

生活習慣を整え、休息を取る

睡眠不足や不規則な生活は、ホルモンバランスにも影響を与え、ニキビの原因にもつながります。

忙しい中でも「睡眠時間は確保する」、「ゆっくり湯船に浸かる」といった十分な休息や規則正しい生活を心がけるようにしましょう。

生活習慣を整えることで自律神経の乱れを防ぎ、ストレスによるホルモンバランスの乱れを防いでくれます。

まとめ

鏡を見つめる女性

ニキビの原因や種類、それぞれの対策や予防法まで紹介しました。

記事のポイント
    • ・原因は毛穴詰まりや皮脂、アクネ菌の増殖
    • ・痛みがないものから腫れを伴うものまで種類がある
    • ・ニキビも大人ニキビも現象は同じだが原因は違う
    • ・予防方法は丁寧なスキンケアと生活習慣

 

ニキビの主な原因は、古い角質による毛穴詰まり過剰な皮脂の分泌アクネ菌の増殖に好都合な環境が整うことで進行します。

痛みや腫れがないものから、そのままにしておくと治ってからも跡が残る重度のものまであり、気になったら自己判断せず早めに専門医に相談することが大切です。

また、思春期で起こるニキビも大人ニキビも肌で起こる現象は同じですが、原因が異なるため、繰り返しニキビが起こっている場合は原因に合わせた対応をすることが大切です。

生活習慣やスキンケアなど、セルフケアでできることは取り入れながら、クリニックによる治療も取り入れ、繰り返し起こるニキビの悩みから卒業しましょう。

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監修医師

立花 義浩

資格
精神保健指定医
日本精神神経学会専門医・指導医
麻酔科標榜医
日本医師会産業医
日本体育協会スポーツドクター
経歴
北海道大学精神医学教室、北海道大学救急医学教室、東京慈恵医大救急医学教室にて修練を重ねた経験をもつ。また、銀座にて美容皮膚科医として、都内皮膚科クリニックにて、皮膚科医としての勤務経験をもつ。

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