中学生の思春期ニキビにおすすめの塗り薬・飲み薬は?市販や皮膚科でよく効く治療薬を解説

ニキビは小学生の高学年から高校生にかけてできやすく、中学生の頃から繰り返しできるニキビに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

中学生にできるニキビを思春期ニキビと言い、正しいケアを行うことで、ニキビの悪化やニキビ跡を予防することができます。

この記事では、中学生にできる思春期ニキビの原因やおすすめの治療薬を紹介します。

中学生の思春期ニキビの原因とは?

鏡を見つめる女性

ニキビは尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)と呼ばれる皮膚の炎症です。

ホルモンの乱れや生活習慣など、さまざまな要因でニキビが発症します。

中学生の思春期ニキビの原因と種類

中学生の思春期ニキビは、成長期に起こる成長ホルモンが活性化し、皮脂が過剰に分泌することで、毛穴詰まりが起こり、ニキビが発症します。

思春期ニキビは、額や鼻など顔のTゾーンにできやすい傾向にあります。

また、ニキビには種類があり、以下の4つに分けられます。

ニキビの種類
ニキビの種類 特徴
白ニキビ ・初期段階の症状 ・皮脂が詰まった状態
黒ニキビ ・白ニキビが酸化して黒くなった状態 ・炎症や痛みがない
赤ニキビ ・アクネが増殖し、炎症を起こしたニキビ ・痛みがある
黄ニキビ ・赤ニキビが悪化し、化膿したニキビ ・膿が溜まって黄色く見える

白ニキビや黒ニキビは、初期段階の症状なので、炎症や痛みがなく、適切なスキンケアやバランスの良い食事を心掛けるとニキビの改善が期待できます。

しかし、赤ニキビや黄ニキビは、炎症が起きて痛みを伴う場合があるので、ニキビ薬を使用して治療を行います。

思春期ニキビと大人ニキビの違い

思春期ニキビは10代にできるニキビを指し、20代以降にできるニキビを「大人ニキビ」と呼びます。

大人ニキビは、ホルモンバランスの乱れや乾燥、ターンオーバーの低下などによって皮脂が過剰分泌し、発生します。

大人ニキビの特徴は、頬や口周り、フェイスラインなどのUゾーンにできやすい傾向にあります。

中学生のニキビ治療薬の選び方

ニキビ治療薬

ニキビ治療薬にはさまざまな種類があります。

中学生のニキビ治療薬を選ぶ際のポイントは以下のとおりです。

ニキビの症状にあった有効成分か確認する

前述の通り、ニキビには種類があり、症状によって有効成分が異なります。

ニキビの治療薬は、毛穴詰まりや炎症の改善、アクネ菌の増殖を抑える作用があります。

市販薬では、以下の成分が配合されたニキビ薬がおすすめです。

    • ・イソプロピルメチルフェノール …殺菌作用、アクネ菌の抑制
    • ・サリチル酸 …殺菌作用、角質を柔らかくする
    • ・ベンゼトニウム塩化物 …殺菌作用、炎症を抑える
    • ・イオウ …角質を柔らかくし、皮脂を取り除く
    • ・イブプロフェンピコノール …抗炎症作用、炎症や赤みを抑える
    • ・グリチルリチン酸ニカリウム …抗炎症作用、肌荒れやニキビの予防

 

特に思春期ニキビには、毛穴詰まりの改善に効果的なサリチル酸やイオウの成分がおすすめです。

炎症が起きている場合は、抗炎症作用の成分が配合された治療薬を選びましょう。

使用可能か年齢制限を確認する

ニキビの治療薬には、塗り薬と飲み薬がありますが、成分によっては15歳未満が使用できない薬もあります。

ニキビの治療薬を選ぶ際は、年齢制限や用法・用量を必ず確認しましょう。

市販薬でも子供向けのニキビ薬が販売されています。

皮膚科医の診察を受ける

ニキビの症状が改善されなかったり、炎症が悪化している場合は、クリニックでの治療がおすすめです。

年齢や肌質、症状に合った最適な治療を受けることができるので、どのニキビ治療薬を選べばよいのか迷ってしまう人は、クリニックで処方してもらいましょう。

中学生の思春期ニキビにおすすめの塗り薬

思春期ニキビの塗り薬は、クリニックで処方される薬と市販薬では異なります。

それぞれニキビの症状にあったおすすめの塗り薬を紹介します。

白ニキビの改善には殺菌作用の薬がおすすめ

白ニキビや黒ニキビは、皮脂の毛穴詰まりやアクネ菌が増殖してニキビができます。

そのため、毛穴に詰まった皮脂を取り除く作用やアクネ菌の増殖を抑える殺菌作用のあるニキビ薬がおすすめです。

白ニキビや黒ニキビの改善には、アダパレン過酸化ベンゾイルの外用薬が処方されます。

アダパレン

アダパレンは、毛穴詰まりを改善し、炎症を抑えるニキビの治療薬です。

刺激が少なく、ニキビの進行を防ぎ、予防する作用があります。

過酸化ベンゾイル

過酸化ベンゾイルは、毛穴詰まりの改善やアクネ菌の殺菌作用があるニキビの治療薬です。

古い角質を除去するピーリング効果もあるので、黒ニキビの治療にもおすすめです。

炎症したニキビの改善には抗炎症作用のある薬がおすすめ

赤ニキビや化膿した黄ニキビの改善には、炎症を抑える抗炎症作用のあるニキビ薬がおすすめです。

炎症があるニキビには、ベピオやデュアック、ゼビアックスが処方されます。

ベピオ

べピオは、国内外で長年ニキビの治療薬として使用されている塗り薬で、長期的に使用しても安定した効果がある薬です。

アクネ菌の増殖を抑制する作用や毛穴詰まりを改善するピーリング作用があり、白ニキビや黒ニキビ、赤ニキビを同時に治療することができます。

クリームタイプとローションタイプがあり、べピオローションは有効成分と保湿性を兼ね揃えています。

デュアック

デュアックは抗菌作用、抗炎症作用、角質剥離作用などを有しているので、炎症を起こしている赤ニキビの治療に効果的です。

ベピオに抗菌作用が含まれた薬なので、悪化したニキビや化膿したニキビの治療に使用します。

日中に使用する場合は、必ず日焼け止めを塗りましょう。

ゼビアックス

ゼビアックスは、アクネ菌や黄色ブドウ球菌の殺菌作用があるので、化膿した黄ニキビの改善に効果的です。

クリームタイプとローションタイプの2種類があり、炎症を抑えるデュアックと併用することも可能です。

市販でおすすめの塗り薬

市販薬では、アクネ菌を殺菌する作用や炎症を抑える有効成分が配合されたニキビ薬を選ぶとよいでしょう。

市販でおすすめのニキビ薬をピックアップしました。

項目 詳細
商品名 クレアラシルS3
特徴 ・クリーム状で伸びやすい ・アクネ菌を殺菌し、赤みを抑える ・肌に馴染みやすいベージュタイプもある
有効成分 イオウ 、レゾルシン、グリチルリチン酸二カリウム 、トコフェロール酢酸エステル
項目 詳細
商品名 ペアアクネクリームW
特徴 ・アクネ菌を殺菌し、炎症を鎮める ・抗炎症成分と殺菌成分配合で、悪化したニキビを改善 ・肌に馴染ませると透明になるので、目立ちにくい
有効成分 イブプロフェンピコノール、イソプロピルメチルフェノール
項目 詳細
商品名 メンソレータムアクネス ニキビ治療薬
特徴 ・4つの有効成分配合で、痛みを伴うニキビを改善 ・毛穴詰まりを取り除き、ニキビを予防 ・塗りやすいクリームタイプ
有効成分 イオウ、レゾルシン、グリチルレチン酸、トコフェロール酢酸エステル

中学生の思春期ニキビにおすすめの飲み薬

ニキビの症状によっては、塗り薬と飲み薬を併用して治療を行います。

飲み薬では、内服抗菌薬や漢方薬、ビタミン剤などがあります。

内服抗菌薬

内服抗菌薬は、アクネ菌の殺菌作用や炎症の抑制作用がある飲み薬です。

悪化している赤ニキビや化膿した黄ニキビを治療する際に、ビブラマイシンやルリッド、ファロムなどが処方されます。

薬剤名 特徴 ニキビの種類
ビブラマイシン アクネ菌の増殖を抑制し、炎症を鎮める 赤ニキビ、黄ニキビ
ルリッド アクネ菌内におけるタンパク質の合成を阻害し、増殖を防ぐ 赤ニキビ
ファロム 副作用が少なく、殺菌効果が高い 赤ニキビ、化膿した黄ニキビ

ただし、長期間服用すると耐性菌が出現し、効果が出にくくなってしまうので、服用する際は1ヶ月半〜3ヶ月以内にとどめ、それ以降は塗り薬での治療を続ける場合があります。

漢方薬

漢方薬は、体質改善や初期のニキビ治療に効果的です。

ニキビの改善には、主に以下の3種類が処方されます。

薬剤名 特徴 ニキビの種類
荊芥連翹湯 (けいがいれんぎょうとう) ・抗炎症作用で炎症を改善 ・赤みや痛みを鎮静 赤ニキビ、慢性的なニキビ
十味敗毒湯 (じゅうみはいどくとう) ・初期のニキビ症状を改善 ・肌のターンオーバーを促進 白ニキビ、初期段階の赤ニキビ
清上防風湯 (せいじょうぼうふうとう) ・赤み、腫れ、痛みを抑える ・皮脂の分泌を抑制 赤ニキビ、黄ニキビ

内服抗菌薬の副作用で服用できない人や他の薬で治療を行なっても改善されない場合は、漢方薬で治療を行います。

ビタミン剤

ビタミン剤は、不足しがちな栄養素を補い、健やかな肌を維持する目的で処方されます。

主に以下の3種類がニキビ予防で処方されるビタミン剤です。

  • ・シナール …ビタミンCが主成分の複合剤で抗酸化作用があり、肌荒れやニキビを予防
  • ・ハイチオール …Lシステインが主成分で肌のターンオーバーを正常にし、毛穴詰まりを改善
  • ・ユベラ …ビタミンEが主成分で肌のターンオーバーを促進し、ニキビやニキビ跡を予防

 

ニキビの治療には外用薬と内服抗菌薬で治療を行うので、皮膚科によっては治療目的でビタミン剤を処方していないところもあります。

市販でおすすめの飲み薬

市販でもニキビの飲み薬は多く販売されていますが、15歳未満が服用できないニキビ薬もあります。

市販のニキビ薬で中学生が服用できる飲み薬をピックアップしました。

項目 詳細
商品名 チョコラBBジュニア
特徴 ・5歳以上15歳未満のニキビ、肌荒れ予防の飲み薬 ・偏りがちが栄養バランスを補給 ・7〜15歳未満は1日2回/2錠
有効成分 リボフラビンリン酸エステルナトリウム
項目 詳細
商品名 ハイシーBメイト2
特徴 ・L-システイン配合で肌のターンオーバーを促進 ・ニキビや肌荒れを改善するビタミンB2、B6を配合 ・7〜14歳は1日1回/1錠
有効成分 リボフラビン、L-システイン、ビオチンなど

飲み薬を服用する際は、用法・用量を必ず守りましょう。

ニキビ対策に効果的なスキンケアと生活習慣のポイント

スキンケアする女性

ニキビを予防するためには、正しいスキンケアを行うことと生活習慣の見直しが大切です。

ニキビの改善、予防に効果的な方法は以下のとおりです。

適切なスキンケアを行う

ニキビの予防には適切なスキンケアを行い、肌を清潔に保つことが大切です。

正しい洗顔方法

洗顔でゴシゴシと擦って洗うと、肌に負担がかかりニキビができる原因になります。

洗顔する時は、洗顔料をたっぷりと泡立ててから、クルクルとやさしく洗いましょう。

また、熱いお湯で洗い流すと肌に必要な皮脂まで洗い流してしまうので、洗顔する時は32〜38度程のぬるま湯で洗い流すとよいでしょう。

洗顔後は、低刺激の化粧水や乳液で保湿ケアを行い、肌のバリア機能を整えましょう。

オイルフリーやノンコメドジェニックがおすすめ

思春期ニキビのスキンケアには、オイルフリー処方ノンコメドジェニックテスト済みの製品がおすすめです。

コメドとは、皮脂が毛穴に詰まっている初期段階のニキビです。

ノンコメドジェニックの化粧品は、アクネ菌のエサとなる油分が抑えられた製品なので、ニキビの予防に効果的です。

十分な睡眠をとる

不規則な生活や睡眠不足が続くと、ホルモンバランスが乱れ、皮脂が過剰に分泌してニキビができやすくなります。

ニキビを予防し、きれいな肌を維持するためには、しっかり睡眠をとることが大切です。

特に夜10時〜2時の間は「お肌のゴールデンタイム」と呼ばれており、その時間帯に熟睡しているとホルモンが活性化し、ターンオーバーが促進されます。

栄養バランスの良い食事を摂る

脂っこい食事や糖分の多いお菓子など、偏った食事が続くと、皮脂の分泌が増加してニキビができます。

ニキビを予防し、健やかな肌を保つためには、栄養バランスの良い食事を摂ることが大切です。

ニキビ予防には、ビタミンB群やビタミンC、ミネラルなどの栄養素を積極的に摂ると効果的です。

サプリメントを併用して不足しがちな栄養素を補うのもよいでしょう。

症状が改善されない場合は早めに受診しましょう

2週間以上改善されないニキビや炎症が悪化している場合は、早めに皮膚科医の診察を受けましょう。

保険が適用される治療だと1,000〜3,000円程度で診察を受けることができます。

早期の治療でニキビ跡を予防することもできるので、ニキビの症状で悩んでいる人は気軽に肌悩みを相談しましょう。

まとめ

今回は、中学生の思春期ニキビの原因やおすすめの治療薬について紹介しました。

この記事をまとめると

  • ・中学生の思春期ニキビは皮脂の過剰分泌による毛穴詰まりが原因で発症する
  • ・ニキビを放っておくと、炎症が悪化したり、ニキビ跡が残る可能性がある
  • ・ニキビの症状にあった治療薬を選ぶ
  • ・ニキビ予防には適切なスキンケアや生活習慣の見直しが大切
  • ・ニキビの症状が改善されない場合はクリニックでの治療がおすすめ

 

繰り返しできるニキビをそのまま放ってしまったり、間違ったケアを行うと、ニキビが悪化しニキビ跡が残る可能性があります。

ニキビは症状によって治療薬も異なるので、効率よくニキビを改善したい人は皮膚科医の診察を受け、症状にあった治療薬を処方してもらいましょう。

ニキビは皮膚科で一緒に治そう

どこに行ってもニキビが治らない

ニキビが治ってもまた再発してしまう

治療を始めてから悪化しているような気がする

今のニキビ治療をこのまま続けても大丈夫?

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ニキビの状態別
おすすめのニキビ治療

白や黒のポツポツしているニキビ赤く腫れているニキビ黄色く膿んでいるニキビニキビ跡
白ニキビ・黒ニキビ赤ニキビ黄ニキビニキビ跡
殺菌作用のある洗顔料やローションがおすすめ炎症を抑えるローションやクリームがおすすめ抗生物質配合の塗り薬がおすすめニキビ跡の種類に合わせた治療がおすすめ
・洗顔
・保湿
・ピーリング
・抗菌剤
・炎症を抑える薬
・冷やす
・抗菌剤
・炎症を抑える薬
・面ぽう圧出
・ピーリング
・イオン導入
・フォトフェイシャル
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監修医師

立花 義浩

資格
精神保健指定医
日本精神神経学会専門医・指導医
麻酔科標榜医
日本医師会産業医
日本体育協会スポーツドクター
経歴
北海道大学精神医学教室、北海道大学救急医学教室、東京慈恵医大救急医学教室にて修練を重ねた経験をもつ。また、銀座にて美容皮膚科医として、都内皮膚科クリニックにて、皮膚科医としての勤務経験をもつ。

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