鼻の下にニキビができる原因は?早く治す方法から予防法まで詳しく解説

鼻の下のニキビを1日でも早く治したい」「気をつけているのに繰り返し鼻の下にニキビができる

こんな悩みはありませんか?

鼻の下にニキビができやすいのは、顔の中でも特に皮脂の分泌が多い場所だからです。

かといって、できやすいものは仕方ないと諦める必要はありません。

原因に合わせて正しいケアを行えば、鼻の下のニキビを予防することも可能です。

今回は、鼻の下にニキビができる原因と早く治す方法をくわしく解説します。

鼻の下のニキビを予防する方法や、よくある質問についてもお答えしているので、併せてご覧ください。

鼻の下にニキビができる原因は?

鼻の下にニキビができる原因は複数あります。

ニキビ悩みを解決するには、まずはニキビの原因を知る事が大切です。

ここでは、鼻の下にニキビができてしまう原因6つについて解説します。

    • ・皮脂の分泌量が多い
    • ・ホルモンバランスの乱れ
    • ・皮膚への刺激や摩擦
    • ・生活習慣の乱れ
    • ・ストレス
    • ・メイク落としが不十分

皮脂の分泌量が多い

顔の毛穴は体の毛穴に比べて皮脂腺が大きく、特に鼻周辺は皮脂分泌量が多く毛穴に皮脂が溜まりやすい状態です。

また、鼻やその周辺は皮膚が厚く毛穴が深いため、分泌された皮脂が詰まりやすい傾向があります。

そのため、鼻の下やその周辺はニキビができやすく繰り返しやすいのです。

ホルモンバランスの乱れ

鼻の下にニキビができやすいのは、ホルモンバランスも原因の1つです。

ホルモンバランスが乱れると、皮脂腺で過剰な皮脂分泌が起こります。

その結果、毛穴に皮脂が溜まり、詰まった皮脂に雑菌が繁殖するなどしてニキビが発生します。

皮膚への刺激や摩擦

鼻の下を触る・鼻をかむ・マスク着用による摩擦など、鼻の下への刺激もニキビの原因です。

コロナ禍以降マスクを着用する場面も増えましたが、マスクの質感や形状が合っていないと余計な刺激を肌へ与えてしまいます。

また、花粉症や風邪が原因で鼻を何度もかんでいると、ティッシュによる摩擦や刺激とともに肌が乾燥してしまいます。

乾燥もニキビの要因になるので注意が必要です。

生活習慣の乱れ

食生活の乱れや睡眠不足など、生活習慣の乱れも鼻の下のニキビの原因です。

生活習慣の乱れは、皮脂の過剰分泌肌のターンオーバーの遅れを引き起こします。

その結果、鼻の下のニキビができやすく、治りにくい状態になるのです。

ストレス

ストレスがかかると分泌量が増える、アンドロゲンという男性ホルモンもニキビの原因です。

アンドロゲンは皮膚を硬くするうえ、皮脂分泌を促す作用があります。

また、ストレスは自律神経の乱れや睡眠障害を引き起こすことも。

ストレスを上手に発散しないと、ニキビ以外にも体にはさまざまな不調が現れるのです。

メイク落としが不十分

ニキビの原因6つ目が、メイク残りです。

鼻の周りは凹凸が多く、十分に洗えているようでも実はメイクを落としきれていない場合もあります。

洗顔・メイク落としの際は、鼻の下のファンデーションやコンシーラーを十分に落とすよう注意が必要です。

鼻の下のニキビの治し方

鼻の下のニキビは、放置したり間違った対処をしてしまうと悪化して跡が残る可能性があります。

顔の中でも特に目立つ鼻の下に跡が残るのは避けたいですよね。

ここでは、鼻の下のニキビの治し方についてくわしく紹介します。

    • ・皮膚科を受診する
    • ・スキンケアを丁寧に行う
    • ・市販薬を塗る
    • ・生活リズムを整える

皮膚科を受診する

鼻の下にできるニキビは目立つ上、繰り返してしまうことの多い症状です。

ニキビ跡が残り、シミになることもあるので皮膚科へ相談し治療を受けることをおすすめします。

皮膚科で行う一般的な治療は以下の通りです。

項目 詳細
保険適用 ・外用薬 ・内服薬 ・面ぽう圧出
自由診療 ・ケミカルピーリング ・イオン導入

鼻の下のニキビを治療する外用薬のひとつ「過酸化ベンゾイル」は、肌へのピーリング作用・ニキビの原因となるアクネ菌の増殖防止抑制の作用があります。

他にも、古い角質を除去し毛穴詰まりをなくすアバタレンもニキビ治療の外用薬です。

アクネ菌が内部で増殖した白ニキビや、毛穴に皮脂が詰まり酸化した黒ニキビの治療に使われます。

内服薬には「ミノマイシン」や「ビブラマイシン」があります。

抗生物質のミノマイシンやビブラマイシンは、赤ニキビや黄ニキビなど炎症を伴うニキビに有効です。

スキンケアを丁寧に行う

洗顔やスキンケアを丁寧に行うこともニキビの改善には有効です。

鼻の下は凹凸が多く、綺麗に洗うのが難しい部位と言えますが、洗い残しやメイク残りがないよう注意しましょう。

理想的なスキンケアの手順
①メイク落としは優しく丁寧に
②ぬるま湯でしっかり洗い流す(ゴシゴシこすらない)
③洗顔料は低刺激のものをしっかり泡立てて使用
④肌をこすらないよう丁寧に洗う
⑤メイクや皮脂が残らないようしっかり洗い流す
⑥水分を優しく拭き取る
⑦十分に保湿する

スキンケアを正しく丁寧に行うことで、肌の乾燥や角質の硬化・毛穴詰まりを起こしづらくし、ニキビ肌の改善が期待できます。

市販薬を塗る

ドラッグストアや薬局などで買えるニキビ治療の市販薬を使用するのも1つの方法です。

ただし、ニキビの原因や肌質は人によって異なります。

個人の判断で市販薬を試すと、場合によっては改善するどころか悪化してしまう恐れもあるため注意が必要です。

生活リズムを整える

鼻の下のニキビは、食生活の乱れや睡眠不足によってホルモンバランスが崩れることでできる場合もあるとお伝えしました。

バランスの良い食事を心がけ、睡眠時間をしっかり確保することでホルモンバランスが安定し、ニキビが改善される場合もあります。

特に、眠り始めの3時間は健康的な肌を維持するために必要な成長ホルモンの分泌が活発に。

この成長ホルモンは、起きている状態では分泌されないので、しっかりと睡眠時間を確保することが大切です。

鼻の下のニキビを予防する方法

鼻の下のニキビは目立つため「人目が気になってストレスが溜まり、そのストレスによってまたニキビが発生する」という悪循環にもなりかねません。

まずは、ニキビのない健康的な肌を維持したいですよね。

ここからは、鼻の下のニキビを予防する方法を紹介します。

皮膚科でできる予防方法

皮膚科は、ニキビができてからの相談だけでなく、ニキビができるのを防ぐための相談もできます。

鼻の下は皮脂の分泌量が多くニキビができるリスクの高い部位なので、皮膚科で事前に予防法を聞いておくのがおすすめです。

皮膚科でできる鼻の下のニキビを予防する方法を記載します。

皮膚科でできるニキビ予防
・外用薬
・内服薬
・スキンケア指導
・生活習慣や食生活へのアドバイス
・ケミカルピーリング

外用薬や内服薬はニキビの治療にも使用されますが、予防的ケアで使われるものもあります。

予防に使われる外用薬のひとつ「過酸化ベンゾイル」は、肌へのピーリング作用とともにニキビの原因となるアクネ菌の増殖を抑制する効果のある薬です。

内服薬は、ホルモン療法として「スピロノラクトン」は男性ホルモン(アンドロゲン)、「低用量ピル」は女性ホルモン(プロゲステロン)の働きを抑える作用が認められており、過剰な皮脂分泌を抑制する方法もあります。

他には漢方やビタミン剤など、皮膚科医の診察によって症状に合わせた薬を処方されます。

自宅でできる予防方法

自宅でできるニキビ予防法を紹介します。

自宅でできるニキビ予防
・生活リズムを整える
・栄養バランスのいい食事をとる
・鼻の下を刺激しない
・洗顔や保湿を丁寧にする
・ストレスを溜めない
・化粧品は油分が多すぎないものを選ぶ

鼻の下のニキビを防ぐには、睡眠時間を十分に確保し栄養バランスのとれた食事を摂取しましょう。

また、マスクを着用する際は自分の顔のサイズに合う物を選び、鼻の下や顎周りなど大人ニキビができやすいと言われる場所を刺激しないよう気を配ります。

つい、手で鼻の下を触ってしまう癖がある人は、手の刺激や雑菌でニキビができてしまっていることもあるので注意が必要です。

そして、毎日のメイク落としや洗顔は優しく丁寧に行い、洗顔後はしっかり保湿することも忘れずに。

化粧品は、油分の多すぎるものは避け、自分の肌タイプに合ったものを選びましょう。

日々のストレスを溜め込まないよう、意識してストレス発散をすることも健康的な肌を維持する上で大切です。

鼻の下のニキビに関するよくある質問

鼻の下のニキビに関するよくある質問について解説します。

鼻の下のニキビを1日でも早く治す方法は?

鼻の下のニキビは症状に合わせた適切な対処をすることで、少しでも早く治すことが可能です。

初期のニキビは炎症がなく痛みもありませんが、進行すると炎症し赤みを帯び、痛みも増してしまいます。

セルフケアでは悪化し、跡が残ってしまうこともあるため、早くきれいに治すには皮膚科への受診がおすすめです。

鼻の下のニキビは潰してもいいの?

鼻の下にニキビができても触らないように注意しましょう。

潰してしまうと傷ついた皮膚の隙間から内部に雑菌が入り込み、悪化してしまう可能性があります。

どうしても気になる場合は皮膚科に相談しましょう。

専用の医療器具を使った「面ぽう圧出」という方法で、ニキビの中にある皮脂や膿を取り除く治療が可能です。

排卵期間は鼻の下にニキビができやすい?

女性の場合は、排卵期や月経期のホルモンバランスの変化が鼻の下のニキビの原因になる場合も。

排卵日以降は、肌にハリを持たせ抗酸化作用も備わっている「エストロゲン」という女性ホルモンの分泌量が減少します。

反対に、皮脂分泌を活発化させる「プロゲステロン」という女性ホルモンの分泌量が排卵日以降に増えるため、ニキビができやすい肌状態になってしまうのです。

ニキビを予防するには質のいい十分な睡眠をとり、栄養バランスのとれた食事を摂るようにしましょう。

ホルモンバランスの影響に負けてしまわないよう、肌状態を健康的に保つ意識が大切です。

まとめ

今回は、鼻の下にニキビができる原因と、早く治す方法・予防法について解説しました。

この記事のポイント

    • ・鼻の下のニキビは皮脂の分泌量やホルモンバランスなど多数の原因が考えられる
    • ・原因に合わせた治療をすることで早くニキビが治る
    • ・鼻の下のニキビを予防するような生活を心がけることも大切

 

鼻の下は皮脂分泌量が多い上、皮膚が厚く凹凸があるため洗いづらい、というニキビができやすい条件がそろっています。

十分な睡眠をとり、栄養バランスのとれた食事を心がけることがニキビの予防には重要です。

鼻の下のニキビは繰り返しやすく原因もさまざまなので、悩む前に皮膚科を受診し適切な治療を受けることをおすすめします。

皮膚科では、原因に合わせて外用薬や内服薬、場合によっては美容医療も活用してニキビの原因を根本的に解決できます。

ニキビ治療なら
MBC皮膚科へご相談ください

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監修医師

立花 義浩

資格
精神保健指定医
日本精神神経学会専門医・指導医
麻酔科標榜医
日本医師会産業医
日本体育協会スポーツドクター
経歴
北海道大学精神医学教室、北海道大学救急医学教室、東京慈恵医大救急医学教室にて修練を重ねた経験をもつ。また、銀座にて美容皮膚科医として、都内皮膚科クリニックにて、皮膚科医としての勤務経験をもつ。