シミに効く飲み薬は何がある?皮膚科で処方される飲み薬の効果を解説!

シミは飲み薬で治る?
どんな薬が効果的なのかも気になる…
シミの悩みを抱えていると、こんなふうに考えることもあるのではないでしょうか。
結論からいうと、飲み薬はすべてのシミを予防したり消したりする効果は望めません。
しかし医療機関での施術よりも飲み薬が効果的にはたらく場合もありますし、シミの種類によっては症状が軽減することもあります。
そこで今回は、シミの改善に使用される内服薬について詳しく解説していきます。
市販薬や処方薬の具体的な名称やその効果もお伝えするので、ぜひ参考にしてくださいね。
シミに効く飲み薬の効果とは?

シミの改善と言えば、レーザー治療をはじめとする色んな施術を受けることが一般的です。
美容施術を受けることが、もっとも早く高い効果を得られる方法として浸透しているからですね。
しかし冒頭でお伝えしたようにシミにはさまざまな種類があり、服薬治療で十分その効果を期待できる場合もあります。
服薬治療であればホームケアが可能なため、忙しくて時間を取れない人や医療機関への受診に抵抗のある人でも負担は少ないでしょう。
また、服薬治療だからこそのうれしいポイントは以下のとおりです。
- 肌への負担がない
- 効果が全身に及ぶ
- 肌トラブルが減る
- シミの予防ができる
一般的な治療法であるレーザーを用いた施術は、一時的に肌に強い刺激を与えますが、服薬治療であれば肌への負担はほぼゼロ。
また気になる部分だけでなく全身のニキビや肌荒れなど肌トラブル改善に作用し、炎症を起こしにくい肌へと導いてくれます。
さらに、シミの原因である黒色メラニンの生成を抑える作用もあるため、将来できるシミを予防する効果も期待できるのです。
シミに効く飲み薬をシミの種類ごとに解説

シミに効くとされる薬を飲めばどんなシミでも改善できるのかいうと、そうではありません。
シミにもさまざまな種類があり、それぞれに効く有効成分も若干異なります。
薬のはたらきと有効成分は下記のとおりです。
- メラニンの排出を促す
L-システイン・ビタミンB・ビタミンE - 黒色メラニンを無色化(還元)する
ビタミンC・L-システインなど - 黒色メラニンの生成を阻害する
ビタミンC・トラネキサム酸・アルブチンなど - 活性酸素を抑える
ビタミンC・ビタミンA ・ビタミンEなど
まず今あるシミに対しては、L-システインやビタミンB・Eなどの有効成分によって新陳代謝の活性化を図り、蓄積した黒色メラニンの排出を促します。
ビタミンCやL-システインは、シミを形成する黒色メラニンを元々の無色状態へ還元する作用を持つため、症状の緩和に効果的です。
また、トラネキサム酸やアルブチン、ビタミンCには、黒色メラニンの生成自体を抑える作用があるため、新たなシミの発生を防ぎます。
さらに、強い抗酸化作用を持つビタミンCやビタミンEは肌の老化を防ぐと共に、酸化ストレスによるあらゆる疾患に対する予防効果を発揮します。
このように多くの効能を期待できるシミ治療薬ですが、大切なのは毎日きちんと飲み続けること。
毎日わすれず飲み続けることで、2~3ヵ月後には肌や身体に良い変化をもたらしてくれます。
ここからは発症数の多い「老人性色素班」そして「肝斑」2つのシミの症状に加え適した薬をそれぞれ解説していきます。
老人性色素斑
老人性色素班は加齢や紫外線などの刺激を原因とするシミです。
40代以降のほとんどの人に見られ、顔だけでなく肩や手の甲など紫外線の当たりやすい場所であればどこにでも現れます。
老人性色素班に対する服薬治療は、シミの色が薄い初期段階でスタートさせる必要があります。
というのも、老人性色素班は加齢とともに濃くなる傾向にあり、症状が進むにつれて服薬治療での改善がむずかしくなるからです。
老人性色素班には、メラニンの排出を促すL-システインやビタミンEを配合した薬品が効果的。
またビタミンCを多く含む薬剤を取り入れ、黒色メラニンの還元効果を目指すのもよいでしょう。
ただし、茶褐色または黒に近い老人性色素班の場合は、服薬治療での改善はほぼ不可能です。
これを除去するにはレーザー治療一択となります。
そのためシミが薄い茶色の状態、または肌表面に現れる前段階での治療スタートをおすすめします。
肝斑
肝斑は、ホルモンバランスの乱れや摩擦が原因とされる女性特有のシミです。
その多くは、頬の高い位置に輪郭のはっきりしない薄いシミが左右対称に広がるという特徴を持ちます。
※あごやおでこなどに発症することもあります。
肝斑は慢性的な炎症を伴う特徴を持つことから、改善がむずかしいとされるシミの1つです。
肝斑の改善には、メラニン色素の生成抑制や排出を促すと共に抗炎症作用を持つトラネキサム酸やビタミンCなどの服用が効果的。
また、さまざまな刺激に反応しやすい性質を持つタイプのシミなので、紫外線や摩擦を避ける、刺激の少ないスキンケア用品を使用するなど日常的なケアも大切となります。
肝斑を完治させる方法は確立されていませんが、内服薬や美容施術を使い良い状態を保ちやすくすることは可能です。
皮膚科でもらえるシミの薬

ここからは具体的な薬剤名を挙げてその効果を解説していきます。
その前に、皮膚科で処方される医療用医薬品と市販薬について少しだけ触れておきましょう。
医療用医薬品 | 医師や薬剤師など専門家の管理が必要 高い効果を期待できるいっぽう副作用のリスクも高い |
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市販薬 | 添付された説明書をもとに自分の判断で服用可能 含まれる有効成分は医療用医薬品の半分に満たない場合も多い |
医療用医薬品は市販薬に比べて有効成分の含有量が多く高い効果を期待できます。
ただし、作用する薬剤ほど副作用のリスクを伴うことから、医師や薬剤師の管理は必須です。
いっぽうの市販薬は、有効成分の含有量は少ないため効果はおだやか、そのぶん副作用のリスクも抑えられています。
そのため、効果を第一優先とするなら、医療用医薬品。
医療機関への受診がむずかしい、または副作用のリスクを最小限に抑えたいと考えるなら、市販薬を選ばれるとよいでしょう。
それでは、皮膚科で処方される代表的なシミ治療薬の名称とその効果をお伝えしましょう。
トラネキサム酸
トラネキサム酸は人工的に作り出されたアミノ酸の一種で、もともとは止血作用や抗アレルギー作用、抗炎症作用などを目的に医療の現場で古くから使用されてきた成分です。
美容業界ではおもに肝斑の治療に用いられており、その効果や安全性は厚生労働省にも認められています。
具体的なはたらきとしては、メラニンを活性化させるプラスミンという物質を抑制する作用を持つため、黒色メラニンの過剰生成や蓄積を防ぐことができます。
また、抗炎症作用により肝斑の改善はもちろん、ニキビや肌荒れ、皮膚の赤みにも効果的。
トラネキサム酸の服用により、ムラの少ないキレイな肌に改善するケースも多く見られます。
ユベラ
ユベラの主成分は、トコフェロール酢酸エステルと呼ばれるもので、体内ではビタミンEとして作用します。
ビタミンEは、血行促進や抗酸化作用、紫外線などの外部刺激から肌を守るはたらきをする成分です。
シミへの作用としては、血行促進作用により代謝が高まり、蓄積されたメラニン色素の排出を助けてくれます。
また、ビタミンEの強力な抗酸化作用は、肌の老化防止やメラニンの生成を抑えるはたらきをしてくれるため、シミはもちろんシワやたるみの改善にも効果的。
さらに、肌状態にも影響が出やすいホルモンバランスを整える作用、加えて冷え性や肩こりの改善効果も期待できます。
市販薬で購入できるシミの薬

続いては、身近なドラッグストアやネットショップなどで購入できるシミ治療薬を見ていきましょう。
シナール
シナールの主成分は、ビタミンC(アスコルビン酸)とビタミンB(パントテン酸カルシウム)の2つです。
ビタミンCは、メラニン色素の生成を阻害する作用を持つため、シミの予防に効果的。
また、ビタミンCはできてしまったシミに対しても色素を薄くする還元作用、そして肌を健やかに保つ抗酸化作用により高い美白効果を期待できます。
シナールのもう1つの主成分であるビタミンBは、新陳代謝の促進や皮脂分泌のコントロール、腸内環境を整える作用もある成分です。
これによりシミの改善はもちろん、ニキビの改善や予防、肌荒れにも効果的。
シナールは、健康な素肌を保つ上で重要な2つの成分が凝縮されており、シミの緩和や予防に高い効果を期待できます。
トランシーノ
トランシーノの主成分は、肝斑治療に用いられることの多いトラネキサム酸です。
そのほか、黒色メラニンの排出や還元効果もあるL-システインやビタミンCも配合されています。
また、サポート成分として下記3種類の有効成分も含まれています。
- ニコチン酸アミド(ナイアシンアミド)
メラニンの生成を抑制・ターンオーバーの正常化 - ビタミンB6
新陳代謝を促進させる - パントテン酸カルシウム(ビタミンB群)
皮脂分泌のコントロール・ビタミンCのはたらきを補助
トランシーノは、トラネキサム酸やビタミンB群も含まれることから肝斑やニキビ、肌荒れなどの緩和に効果的。
多くの有効成分を詰め込んでおり、多角的なケアをしたい人におすすめです。
なお、シミの治療薬は体質や持病などによっては服用できない場合もあります。
市販薬を購入する場合は添付された取扱説明書を、そして医療機関に受診する場合は医師の指導を守ることが必須であることを理解しておきましょう。
まとめ

今回は、シミの改善に用いられる内服薬について詳しく解説しました。
内服薬であれば、美容施術を受ける必要もなくホームケアでの改善が期待できます。
デメリットを挙げるとすれば、即効性はないため飲み続ける必要があるということです。
薬剤なので副作用のリスクは当然ありますが、肌への負担はゼロ、そして美肌効果も期待できる服薬治療。
もし迷っているのであれば、始めてみることをおすすめします。
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シミの状態によって
効果的な治療方法があります
老人性色素斑 | 肝斑 |
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日焼け跡に色素が沈着してしまったもの | ホルモンバランスの乱れが原因 |
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【効果的な治療法】 ・レーザー治療 ・外用内服治療 | 【効果的な治療法】 ・ピコトーニング |
そばかす | 炎症後色素沈着 |
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【効果的な治療法】 ・ピコスポット | 【効果的な治療法】 ・外用内服治療 |
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これらのシミは保険適用でレーザー治療できる可能性があります。
皮膚科でシミ治療
監修医師
立花 義浩
- 資格
- 精神保健指定医
日本精神神経学会専門医・指導医
麻酔科標榜医
日本医師会産業医
日本体育協会スポーツドクター
- 経歴
- 北海道大学精神医学教室、北海道大学救急医学教室、東京慈恵医大救急医学教室にて修練を重ねた経験をもつ。また、銀座にて美容皮膚科医として、都内皮膚科クリニックにて、皮膚科医としての勤務経験をもつ。
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