皮膚科のシミ取り治療にレーザートーニングが向かない人とは?失敗しないコツ

顔のシミ取りでレーザートーニングを検討しているけれど「効果がない」「向かない人もいる」という情報に不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
レーザートーニングは肝斑やくすみに有効な治療法ですが、シミの種類や肌の状態によっては期待した効果が得られない場合があります。
この記事では、シミ取り治療のレーザートーニングが向かない人や、代替の治療法などを解説します。
シミ取り治療で後悔しないために、レーザートーニングの特徴を把握し、自分の肌質に最適な治療法を見つけましょう。
レーザートーニングとは?

レーザートーニングとは、低出力のレーザーを広範囲に照射することで、肌に優しくシミやくすみを改善する治療法です。
従来のシミ取りレーザーとは異なり、熱エネルギーでメラニンの生成を抑制しながら少しずつシミの元を分解していきます。
低出力のレーザーを照射するため、痛みやダウンタイムがほとんどありません。
そのため、施術中の痛みや術後のダウンタイムが気になる方におすすめの施術です。
また、レーザートーニングは弱い出力でメラニン色素を徐々に分解するため、肌への負担が少なく、刺激に弱い肝斑にも照射できます。
肝斑とは?
肝斑とは、主に30~50代の女性に多く見られる、頬骨を中心に左右対称に現れる薄茶色の色素斑です。輪郭がはっきりしておらず、刺激や紫外線によって悪化する場合があります。
一般的に、レーザートーニングの施術間隔は1~2週間に1回とされており、5~10回ほど照射を重ねることで徐々に効果が現れます。
肝斑や色素沈着の改善には、10回以上の照射が必要な場合もあるため、カウンセリング時に肌状態を確認してもらいましょう。
効果が期待されるシミの種類
レーザートーニングは肝斑やくすみ、色素沈着といった種類のシミに対して効果が期待できます。
シミの種類
- 肝斑
- シミやくすみ
- そばかす
- ニキビ跡
- 色素沈着
肝斑は他のシミとは異なり、強い刺激を与えることによって悪化するリスクがあります。
しかし、レーザートーニングは出力が低いため、メラノサイトを刺激しすぎずにメラニン色素を徐々に減少させるため、肝斑の治療法として有効です。
レーザートーニングは真皮層のコラーゲンの生成を促す効果もあるため、肌のハリやツヤの向上も期待できます。
また、毛穴の開きや黒ずみ・肌のくすみなどの美肌効果があるため、お顔全体のメンテナンスとしてもおすすめです。
シミにレーザートーニングが向かない人の特徴とは?

肝斑や色素沈着など、さまざまなシミに効果のあるレーザートーニングですが、中には向かない人もおり「効果がなかった」「シミが悪化した」という声もあります。
シミ取り治療でレーザートーニングを検討中の方は、後悔しないために向かない人の特徴を把握しておきましょう。
敏感肌やアトピー体質の人
敏感肌やアトピー体質で肌が不安定な状態の方は、レーザートーニングが向かない場合があります。
他のレーザー治療に比べ、レーザートーニングは出力が低く、肌へのダメージが少ない施術です。
しかし、レーザー照射は肌に一定の刺激を与えるため、敏感肌やアトピー体質の方の場合、通常よりも過敏に反応してしまい肌トラブルを引き起こす可能性があります。
敏感肌は肌のバリア機能が低下して刺激を受けやすくなっているため、レーザートーニングの施術を受けると、痛みを感じやすくシミが濃くなるなどの予期せぬ反応が出ることがあります。
また、アトピー体質の方は乾燥や炎症が起こりやすく、照射後に赤みや腫れ・かゆみが強く出たり、炎症が悪化して色素沈着を引き起こしたりするリスクがあります。
敏感肌やアトピー体質の方は、レーザートーニングを受ける前に必ず医師に相談し、肌トラブルを避けましょう。
日光性色素斑やADMなどには効果が薄いケースも
レーザートーニングは日光性色素斑やADMなど、特定のシミに対しては効果が期待しにくい場合があります。
日光性色素斑は別名「老人性色素斑」とも呼ばれており、紫外線や加齢によって発生します。
比較的に表皮の浅い部分にメラニン色素があるため、レーザートーニングでも治療は可能です。
しかし、盛り上がりがあったり、色が濃かったりする場合は、低出力のレーザートーニングでは取り切れない場合があります。
一方、ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)は、真皮の深い部分にメラニン色素が存在するシミです。
レーザートーニングはADMの深い色素には効果が限定的な場合があるため、ピコレーザーやQスイッチレーザーなどの高出力のレーザー治療がおすすめです。
シミの種類 | 特徴 |
---|---|
日光性色素斑 | ・紫外線や加齢が原因 ・比較的に表皮の浅い部分にできる ・色の濃淡や盛り上がりに差がある |
ADM | ・紫外線や女性ホルモンなどが原因 ・真皮の深い部分にメラニン色素が存在する ・頬骨や額などに左右対称に現れることが多い |
シミが日光性色素斑やADMと診断された方は、レーザートーニングが向かない人となるため、他の治療法を検討しましょう。
妊娠中・授乳中・日焼けを頻繁にする人
妊娠中・授乳中の方や頻繁に日焼けをする方は、レーザートーニングが向かない、または注意が必要な場合があります。
妊娠中や授乳中はホルモンバランスが変化しやすく、肌が敏感になっている時期です。
出力の低いレーザートーニングであっても、赤みや色素沈着などの肌トラブルを引き起こす可能性があります。
また、妊娠中や授乳中は家事と育児に忙しく、ダウンタイムケアが疎かになりがちです。
レーザートーニングは産後、ホルモンバランスが安定してから施術を受けましょう。
一方、日焼けした肌は、紫外線によって炎症を起こし、バリア機能が低下している状態です。
日焼け後にレーザートーニングを受けると肌への負担が大きくなり、やけどや赤み・腫れなどの肌トラブルが起こりやすくなります。
肌が敏感な状態では、レーザーの刺激によって逆にシミが悪化する可能性もあるため注意が必要です。
また、レーザー照射後の肌は紫外線に弱いため、シミやそばかすの悪化・新しいシミの発生などのリスクが高まります。
妊娠中・授乳中の方や頻繁に日焼けをする人は、レーザートーニングによってシミが悪化する可能性があるため照射時期に注意しましょう。
即効性を求めている人には不向き
レーザートーニングは、シミに対して即効性を期待する方には不向きな治療法です。
低出力のレーザーを繰り返し照射するレーザートーニングは、メラニン色素を徐々に分解していくため効果を実感するまでに時間がかかります。
通常、週に1回~10日に1回程度のペースで照射し、5~10回ほど施術をおこないます。
肝斑やシミの濃さや状態によって10回以上の照射が必要な場合もあり、効果を実感するまでにはある程度の期間と回数が必要です。
「すぐにシミを消したい」「1回の施術で高い効果を出したい」という方にレーザートーニングは不向きなため、高出力のレーザー治療を検討しましょう。
レーザートーニングで悪化するリスクや副作用

レーザートーニングは比較的ダウンタイムの少ない治療法ですが、稀に肌の状態や施術方法によっては悪化や副作用のリスクが伴うため注意が必要です。
リスクや副作用
- 赤み・腫れ・かゆみ
- 肝斑の悪化
- 炎症後色素沈着
- 乾燥
通常、レーザー照射後の肌は軽い炎症が起こりますが、時間の経過とともに自然に治まります。
しかし、間違った照射方法や不十分なアフターケアなどによって、炎症が長引いて炎症後色素沈着を発症するリスクがあります。
特に、肝斑に対しては不適切な出力設定や過度な治療回数が、悪化のリスクを高めるため注意が必要です。
レーザーの出力が高過ぎると、稀に色素細胞がダメージを受けて肌の色が白く抜ける「白斑」が生じる恐れもあります。
他のレーザー治療に比べ、レーザートーニングは比較的安全な治療法ですが、リスクを最小限に抑えるために信頼できる医療機関で経験豊富な医師による施術を受けましょう。
トーニングが向いていない場合の代替のシミ治療法

シミ治療を検討していたけれど「レーザートーニングが向かない人」といわれ、お悩みの方も多いのではないでしょうか?
レーザートーニングが向いていない人でも、シミの種類や状態に合わせた代替のシミ治療法があります。
フォトフェイシャル(IPL)
シミ治療でレーザートーニングが向かない人は、代替治療法としてフォトフェイシャル(IPL光治療)がおすすめです。
フォトフェイシャルは、幅広い波長の光を照射することで、肌のターンオーバーを促進し、メラニン色素を徐々に排出させます。
レーザートーニングと同様に、複数回の施術が推奨されており、5回以上の通院が一般的です。
特に、老人性色素斑やそばかすといった、表皮の比較的浅い部分に存在するシミに対して効果が期待できます。
ただし、肝斑に対しては光治療が適さない場合や、悪化させるリスクがあるため注意が必要です。
肝斑以外のシミにお悩みで、レーザートーニングが向かない人はフォトフェイシャルを検討してみましょう。
ピコレーザー
レーザートーニングが向かないと診断された人は、ピコレーザーのような高出力のレーザー治療を検討してみましょう。
ピコレーザーは1兆分の1秒という極めて短い照射時間で、熱による肌への負担を抑えつつ、メラニン色素を細かく破壊します。
メラニン色素は細かく破壊されたものほど、代謝によってスムーズに体内から排出されるため、ダウンタイムが短く炎症や色素沈着のリスクを抑えられます。
老人性色素斑やそばかすはもちろん、レーザートーニングでは効果が得にくいとされるADMに対してもピコレーザーは非常に有効です。
ピコレーザーはレーザートーニングが向かないシミの改善や、より高い効果を期待する方におすすめです。
ハイドロキノンやトレチノインなどの外用薬
レーザートーニングが向かないシミに対しては、外用薬による治療がおすすめです。
おすすめの外用薬
- ハイドロキノン
- トレチノイン
ハイドロキノンはメラニン色素の生成を抑制するだけでなく、メラノサイトを分解する作用があります。
「漂白軟膏」とも呼ばれており、特に肝斑や炎症後色素沈着に対して効果的です。
一方、トレチノインはビタミンA誘導体であり、角質を剥がして皮膚のターンオーバーを促進する働きがあります。
ターンオーバーを促してメラニン色素を排出させるため、シミ全体の改善やくすみの予防にも効果が期待できます。
また、シミの状態によってはレーザー治療と外用薬を組み合わせた、複合治療を提案してくれるクリニックもあります。
複合治療は異なる作用を持つ治療法を組み合わせることで、単独の治療よりも高い効果が期待できるためおすすめです。
レーザートーニングでは外用薬やイオン導入など、さまざまな複合治療があります。
- ケミカルピーリング
- イオン導入
- 外用薬
- 内服薬
- 光治療
複合治療はそれぞれの治療法のメリットを最大限に引き出すための有効な手段ですが、肌の状態によっては刺激が強すぎる場合や、不適切な組み合わせでは期待した効果が得られない可能性もあります。
実績が多く信頼できる医師に診断してもらい、肌質やシミの種類・状態に合わせた最適な治療プランを立ててもらいましょう。
失敗しないためのクリニック選びのポイント

レーザートーニングなどのシミ取り治療では、失敗しないためにクリニック選びは重要です。
ここでは、失敗しないためのクリニック選びのポイントを解説するため、参考にしてみてください。
医師のカウンセリングが丁寧なクリニックを選ぶ
レーザートーニングで失敗しないためには、医師のカウンセリングが丁寧なクリニックを選ぶことが最も重要です。
医師による事前のカウンセリングを通じて、シミの種類や肌の状態を正確に理解し、治療の効果やリスクについて納得いくまで説明を受けておくと安心して施術に臨めます。
カウンセリング時には肌悩みを伝え、疑問点などをしっかりと聞いておきましょう。
アフターケアやダウンタイムの説明が明確なクリニックを選ぶ
レーザートーニングを検討している方は、アフターケアやダウンタイムについて明確な説明があるクリニックを選びましょう。
低出力のレーザートーニングはダウンタイムがほぼないとされますが、肌状況によっては稀に赤みや炎症などが生じる可能性があります。
施術後の適切なケア方法やダウンタイムの過ごし方を事前に理解しておくことで、肌トラブルを最小限に抑えられます。
また、万が一肌トラブルが発生した際も、アフターケアの内容を把握していれば、適切な対応を取りやすく症状の悪化を防ぐことも可能です。
レーザートーニングで失敗しないためには、アフターケアやダウンタイムの説明が明確で、安心して施術を受けられるクリニックを選択しましょう。
シミ治療の症例実績が豊富なクリニックを選ぶ
シミ治療の豊富な症例実績を持つクリニックを選択することが、レーザートーニングを成功させるポイントです。
レーザー治療は単に照射するだけでなく、肌質やシミの種類に合わせた細やかな設定や熟練した照射技術が必要となります。
シミ治療の症例実績が豊富なクリニックには、さまざまな肌状態やシミの種類に対応してきた経験豊富な医師や専門スタッフが在籍しています。
「以前レーザートーニングをおこなったけれどあまり効果がなかった」という方の中には、施術者の経験不足が原因である可能性も考えられます。
レーザートーニングの効果を最大限に実感したい方は、症例実績が豊富なクリニックを選びましょう。
レーザートーニングでよくある質問

ここでは、レーザートーニングに関するよくある質問を紹介します。
施術を受ける前に、レーザートーニングに対する悩みや疑問を解消しましょう。
-
レーザートーニング1回の施術で効果はある?
-
レーザートーニングは1回の施術でもある程度の効果を期待できますが、満足のいく結果を得るためには7~10回ほどの照射がおすすめです。
低出力のレーザーを広範囲に照射するレーザートーニングは、メラニン色素を徐々に分解していく治療法です。
1回の施術で高い効果を得たい場合は、ピコレーザーのような高出力の治療法を検討しましょう。
-
レーザートーニングのシミ取り施術前後に気をつけることは?
-
レーザートーニングのシミ取り施術前後は、治療効果を高めるために紫外線対策や保湿を徹底することが非常に重要です。
施術後の肌はバリア機能が低下しているため、紫外線や乾燥といった外部からの刺激を受けやすい状態になっています。
ダウンタイム時の適切なケアを怠ると、色素沈着の悪化や肌トラブルを招く可能性があるため注意しましょう。
まとめ

皮膚科のシミ取り治療であるレーザートーニングは、肝斑やくすみには効果的ですが、向かない人もいるため肌やシミの状態に合わせた治療選びが重要です。
この記事のまとめ
- レーザートーニングは低出力のレーザーを広範囲に照射し、肝斑やくすみの改善に効果的
- レーザートーニングは敏感肌やアトピー体質、妊娠中の方など向かない人もいる
- レーザートーニングは肝斑の悪化や炎症後色素沈着のリスクもある
- レーザートーニングの代替治療法はフォトフェイシャルやピコレーザーなどがある
- レーザートーニングは日光性色素斑やADMなどには効果が薄いケースがあり、効果に即効性を求める方にも不向き
レーザートーニングで失敗しないためにはカウンセリングが丁寧で、シミ治療の症例実績が豊富なクリニックを選ぶのがおすすめです。
また、レーザートーニングでは外用薬やイオン導入など、複合治療をおこなうと単独の治療よりも高い効果が期待できます。
複合治療を取り入れ、肌質や症状に合わせて適切な治療法を提案してくれるクリニックを選択しましょう。
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