日焼けによるシミの原因と対策|効果的なケアと予防法を徹底解説

海やプールでの楽しい思い出とともに残ってしまう日焼けのあと。
「今年こそは日焼けに気をつけよう」と思っていても、ついつい紫外線対策を怠ってしまい、気づけばシミができてしまった…なんて経験はありませんか?
日焼けとシミの関係性を正しく理解し、適切なケアを行うことで、悩みの種となるシミを予防・改善することができます。
今回は日焼けによるシミの原因から効果的な対策法まで、詳しく解説していきます。
日焼けがシミを引き起こすメカニズムとは?

まず、そもそも日焼けとシミはどのような関係にあるのでしょうか?
私たちの肌が紫外線を浴びると、肌を守るための防御反応として肌の奥に存在するメラノサイト(色素形成細胞)が活性化し、メラニン色素を生成します。
メラニンには紫外線から肌の細胞核を守るシールドの役割があります。
つまり、日焼けして肌が黒くなるのは、体が自分を守ろうとしている証拠なのです。
その後、生成されたメラニン色素は肌のターンオーバー(新陳代謝)によって、徐々に排出されていきます。
ところが、過剰な紫外線を浴び続けたり、加齢やストレス、不規則な生活などでターンオーバーが乱れると、メラニンが排出されずに肌に残り、シミとして定着してしまうのです。
特に注意が必要なのが「UV-B」と呼ばれる紫外線です。
UV-Bは肌表面に強く作用し、炎症や色素沈着を起こしやすいため、日焼けによるシミの主な原因とされています。
一方、「UV-A」は肌の奥深くまで到達し、コラーゲンを破壊してシワやたるみの原因になります。
日焼け後にできるシミの種類

日焼けが原因で生じるシミにはいくつかの種類がありますが、それぞれの特徴を知ることで、適切なケア方法を選ぶことができます。
老人性色素斑
老人性色素斑は「日光性黒子」とも呼ばれ、長年にわたる紫外線の蓄積によって生じる、最も一般的なシミの一つです。
その名の通り、年齢を重ねるにつれて増える傾向にあり、頬や額、手の甲など、日光が当たりやすい部分に出現します。
特徴としては、薄茶色から濃茶色で、境界がはっきりしていることが多いです。
サイズは数mmから1cm程度で、平らなものがほとんどです。
放置すると徐々に濃くなる傾向があるため、早めの対策が大切です。
炎症後色素沈着
こちらは日焼けだけでなく、ニキビや虫刺され、アレルギー反応など、何らかの炎症の後に残るシミです。
肌がダメージを受けた部分にメラニンが過剰に生成されることで発生します。
炎症後色素沈着の特徴は、炎症が起きた範囲に一致して色素沈着が見られること。
色は灰色がかった茶色で、炎症の程度によって色の濃さも変わります。
時間の経過とともに薄くなる場合もありますが、適切なスキンケアを行わなかったり、紫外線を浴び続けたりすると長引くこともあります。
顔は数か月で薄くなることが多いですが、体は2〜3年かかることもあるため、根気強いケアが必要です。
雀卵斑(そばかす)との違い
シミと間違えやすいものに、雀卵斑(そばかす)があります。
雀卵斑は遺伝的要素が強く、主に幼少期から見られるものです。
日焼けによって濃くなることはありますが、もともとメラニンを作りやすい体質によるもので、加齢とともに薄くなる傾向があります。
一方、老人性色素斑は蓄積された紫外線ダメージによるものなので、年齢とともに増加し、濃くなります。
見た目は似ていても、発生メカニズムが異なるため、予防や治療法も変わってくるのです。
シミを防ぐために重要な日焼け対策

シミの原因がわかったところで、シミを防ぐための効果的な日焼け予防法を見ていきましょう。
日焼け対策の基本は「紫外線を浴びないこと」ですが、完全に避けることは難しいです。
そこで以下のような対策を組み合わせて行うことが大切です。
日焼け止めの正しい選び方と使い方
日焼け止めを選ぶ際は、「SPF」と「PA」の値に注目しましょう。
SPFはUV-Bを防ぐ指標で、数値が大きいほど効果が高くなります。
一方、PAはUV-Aを防ぐ指標で、「+」の数が多いほど効果が高いことを示しています。
日常生活では、SPF30〜50、PA+++程度のものが一般的ですが、海やプール、スポーツなど長時間屋外にいる場合は、SPF50+、PA++++といった高い数値のものを選ぶと良いでしょう。
また、顔と身体では皮脂量や肌質が異なるため、それぞれに適した製品を使い分けることもポイントです。
日焼け止めの効果を最大限に発揮するためには、塗り方も重要です。
一般的に、顔には500円玉大、腕や脚には1円玉大を目安にたっぷりと塗ります。
特にシミができやすい頬や額、鼻筋などは念入りに塗って、汗や水で落ちやすいので、2〜3時間おきの塗り直しを忘れないようにしましょう。
さらに、日焼け止めは日中だけでなく、室内にいるときも塗る習慣をつけるのがおすすめです。
窓ガラスを通してもUV-Aは入ってくるので油断は禁物です。
特に肌の弱い部分や、すでにシミができている部分は重点的に塗って守ってあげましょう。
帽子・サングラス・日傘などの物理的対策
日焼け止めだけでなく、帽子や日傘などの物理的な遮蔽も有効です。
つばの広い帽子を被ることで、顔全体に影を作り、直接の紫外線を防ぐことができます。
特に頬や鼻筋など、シミができやすい部位を守るのに効果的です。
サングラスも見落とされがちですが、目の周りの繊細な皮膚を守るだけでなく、目自体への紫外線ダメージも防いでくれます。
UVカット機能付きのものを選びましょう。
日傘は、UVカット率の高いものを選ぶとさらに効果的です。
黒や紺など濃い色のものは、紫外線をより効率的に吸収してくれます。
最近では、男性用のUVカット日傘も増えています。
食事やサプリメントで内側からもサポート
外側からの対策と併せて、内側からのケアも大切です。
抗酸化作用のある食品やサプリメントを摂取することで、紫外線による肌ダメージから身を守る手助けになります。
特に効果的なのは、ビタミンCを豊富に含む食品です。
いちごやキウイ、柑橘類などの果物、ブロッコリーやパプリカなどの野菜を積極的に摂りましょう。
ビタミンCはメラニンの生成を抑制する働きがあります。
また、ビタミンEにも抗酸化作用があり、アーモンドやひまわり油、かぼちゃなどに多く含まれています。
ポリフェノールを含む緑茶や赤ワインも良いです。
サプリメントでは、シスチンやビタミンC、アスタキサンチンなどが人気です。
ただし、サプリメントはあくまで食事の補助と考え、バランスの良い食生活をベースにすることを忘れないようにしましょう。
すでにできた日焼けシミのケア方法

すでにシミができてしまった場合はどうすれば良いのでしょうか?
すでにできてしまったシミは、適切なケアをすることで徐々に薄くしていくことが可能です。
ドラッグストアで買える美白成分とアイテム
市販の美白化粧品には、メラニンの生成を抑えたり、排出を促したりする有効成分が配合されています。
「医薬部外品」の美白化粧品を選ぶと、効果が期待できます。
代表的な美白成分には以下のようなものがあります。
代表的な美白成分
- ビタミンC誘導体
不安定なビタミンCを安定化させた成分で、メラニンの生成を抑制し、すでにあるメラニンを還元(脱色)する効果も期待できます。肌のターンオーバーを促進し、コラーゲン生成も助けるため、総合的な美白効果が高い成分です。
- トラネキサム酸
元々は出血を止める医薬品として使われていた成分ですが、メラニン生成を抑える作用があることが分かり、美白成分として注目されています。特に「肝斑」というホルモンバランスの乱れによってできるシミに効果的とされています。
- ハイドロキノン
メラニン生成を強力に阻害する成分で、高濃度のものは医師の処方が必要ですが、低濃度のものはドラッグストアでも購入可能です。刺激が強いため、肌の弱い方は注意が必要です。
- アルブチン
ハイドロキノンよりマイルドで、メラニン生成を抑制する働きがあります。長期間使用しても安全性が高いため、敏感肌の方にもおすすめです。
これらの成分を含む美白化粧品は、洗顔後の清潔な肌に使うことで効果を発揮します。
特に美容液やクリームなどのタイプの化粧品を選ぶと良いでしょう。
また、これらのケアは短期間で効果が出るものではないため、3ヶ月〜半年程度、継続して使用することが大切です。
医療機関でのシミ治療
セルフケアで改善が見られない場合や、より確実に改善したい場合は、皮膚科や美容皮膚科での治療も選択肢の一つです。
医療機関では、より高濃度・高効果の治療が可能です。
医療機関のシミ治療
- レーザー治療
シミのタイプや深さに合わせて、様々な種類のレーザーが使用されます。特に老人性色素斑には効果的で、ピンポイントでシミだけを狙って照射することができます。1〜数回の治療で効果が現れることも多いですが、照射後は一時的に赤みやかさぶたができることがあります。
- ケミカルピーリング
酸を用いて古い角質を除去し、肌のターンオーバーを促進する治療法です。表面的なシミやくすみに効果的で、肌全体のトーンアップも期待できます。複数回の施術が必要なことが多いですが、ダウンタイムが短いのが特徴です。
- 内服薬
トラネキサム酸やL-システインなどの内服薬を処方してもらえる場合もあります。全身のシミに効果が期待できますが、効果が出るまでには時間がかかります。
医療機関での治療は保険適用外となることが多く、費用はかかりますが、確実な効果を求める場合はプロのアドバイスを受けることをおすすめします。
また、治療後のアフターケアも重要なので、医師の指示に従いましょう。
ホームケアと医療の併用で効果を高める
最も効果的なのは、日常のホームケアと医療機関での治療を併用することです。
例えば、レーザー治療で集中的にシミを除去した後、美白化粧品でメラニンの生成を抑え、シミの再発を防ぐという方法もあります。
また、治療期間中も紫外線対策は必須です。
特にレーザー治療後は肌が敏感になっているため、しっかり日焼け止めを塗り、直射日光を避けるようにしましょう。
医師のアドバイスのもとで正しく併用することで、シミ改善のスピードと効果を最大化できます。
日焼けによるシミを悪化させないための生活習慣

シミケアは「治す」だけでなく、「悪化させない」という視点も重要です。
日常生活での心がけで、シミの悪化を防ぐことができます。
紫外線の時間帯に注意
午前10時から午後2時頃は、一日の中で最も紫外線量が多くなる時間帯です。
この時間は屋外活動を避けたり、特に念入りな紫外線対策をすることをおすすめします。
また、曇りの日でも紫外線は地上に届いています。
「今日は曇っているから大丈夫」と油断せず、日焼け止めは毎日欠かさず塗る習慣をつけましょう。
特に春から夏にかけては紫外線量が増加しますが、冬でも紫外線対策は必要です。
スキンケアで避けたいNG習慣
シミを悪化させないためには、日々のスキンケアも見直すべきポイントです。
特に注意したいのが「ゴシゴシ洗顔」です。
力を入れて洗ったり、熱いお湯で洗顔したりすることで、肌に刺激を与え、炎症を引き起こす可能性があります。
洗顔はぬるま湯で優しく行い、洗顔料も肌に負担の少ないものを選びましょう。
また、化粧水や乳液などをつける際も、叩き込むような強い力でつけるのは避け、優しく馴染ませるようにしてください。
保湿も大切です。
乾燥は肌のバリア機能を低下させ、紫外線による影響を受けやすくします。
季節を問わず、適切な保湿ケアを心がけましょう。
睡眠・食事・ストレスの影響
肌のターンオーバーは主に睡眠中に行われるため、質の良い睡眠は美肌の基本です。
特に22時〜2時の間は「ゴールデンタイム」と呼ばれ、肌の修復に重要な時間帯です。
できるだけこの時間帯に眠るようにしましょう。
また、先述した通り、抗酸化成分を含む食品を積極的に摂ることもシミ予防に効果的です。
反対に、過度の糖質や脂質の摂取は、肌の老化を早める恐れがあるので注意が必要です。
ストレスもシミに影響します。
ストレスを感じると「メラノコルチン」というホルモンが分泌され、メラニン生成を促進するという研究結果もあります。
適度な運動やリラクゼーションで、ストレスを溜めない生活を心がけましょう。
日焼けとシミに関するよくある質問

最後に、日焼けとシミについてよくある疑問にお答えします。
- 日焼け後すぐに美白ケアしても大丈夫?
-
日焼けして肌が赤くなっている状態は、炎症を起こしている状態です。
この時に美白成分を含む化粧品を使用すると、さらに肌に刺激を与える可能性があります。
まずは、冷やして炎症を抑えることが先決です。
冷たいシャワーを浴びたり、冷たいタオルで肌を冷やしたりして、炎症を落ち着かせましょう。
その後、保湿をしっかり行います。
赤みが引いて、肌の状態が安定してから美白ケアを始めるのが安全です。
- 冬でも紫外線対策は必要?
-
「冬は日焼けしないから大丈夫」と思っている方も多いかもしれませんが、実は冬でも紫外線対策は必要です。
確かにUV-Bは冬になると減少しますが、シワやたるみの原因となるUV-Aは年間を通じてあまり変わらないからです。
また、雪の反射によって紫外線量が増加することもあるため、スキーやスノーボードなどのウィンタースポーツ時には特に注意が必要です。
季節を問わず、日焼け止めを塗る習慣を続けることが、シミ予防の基本となります。
まとめ

日焼けによるシミは、紫外線によってメラニンが過剰に生成され、肌に残ってしまうことで発生します。
予防には日焼け止めや帽子、日傘などを使った紫外線対策が基本であり、すでにできてしまったシミには美白化粧品や医療機関での治療が効果的です。
また、シミケアは一朝一夕には結果が出ないため、続けることが何よりも大切です。
正しい知識をもって、毎日のケアを積み重ねていくことが、透明感のある美肌への近道となります。
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監修医師
立花 義浩
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日本医師会産業医
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- 経歴
- 北海道大学精神医学教室、北海道大学救急医学教室、東京慈恵医大救急医学教室にて修練を重ねた経験をもつ。また、銀座にて美容皮膚科医として、都内皮膚科クリニックにて、皮膚科医としての勤務経験をもつ。
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